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渡米生活日々の備忘録。
by lily_lila
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「渡米生活。(日記)」
もう少し日々のツブヤキに近い内容はこっちに移動しました。
プログラム関係、web関係もそのうちこちらに移します。

「the Gerden of Ethel」
我が家のウサギブログ。
ウサギは、家に連れてきて最初の2週間以内に体調を崩す可能性が高い生き物です。飼う前にご一読を!
ちょっと待って、ウサギを買う前に…
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米大手ペット用品販売店「PetSmart」が生体ウサギの販売を中止する方向を発表
House Rabbit SocietyのWisconsin支部の会報に、アメリカの大手ペット用品販売店「PetSmart」が、昨年7月から実施していた生体ドワーフウサギ販売を止める方向を打ち出した事が記載されていました。
以下、PetSmartのwebsiteのページ(英文)です。

Dwarf Rabbit Sales Trial

PetSmartでは、昨年7月から、"Test sales"と銘打って、去勢・避妊済みの大人ウサギ(ドワーフ)の販売をしていた模様です。Test、とあるとおり、これで販売成績が良ければ、そのまま定番商品として採用するつもりだったのでしょう。
しかし、上記ページを斜め読みしたところ、採算が合わない、という理由で、現在残っているウサギが居なくなり次第販売を中止することに決定したようです。

実はMadisonのPetSmartでも、去年から数匹のドワーフウサギが売られていました。価格は99ドル。全て大人のウサギで、去勢・避妊手術済みです。日本のホームセンターのように、まともに母ウサギからお乳も貰っていない子ウサギを3千円程度で売ってしまう状況を考えれば、随分良心的だな、と思って見ていましたが、それでも米国内では結構な反発に遭っていたのだ、と今日知りました。

HRSは勿論、様々な動物愛護団体や著名人が反対声明を出したりしたようです。
勿論、そのことはPetSmart側も予想していたでしょうが、問題は、やはり思ったほど売れなかった、ということなのだと思います。実際、westにあるPetSmartでは、ケージから数匹がいなくなった程度です。
(初期にどのくらい売れたのか分かりませんし、別の支店もありますから、何匹本当に売れたのかは知りません。)

まず、99ドルという値段。これは、去勢、避妊費用を考えれば当然です。実際は、かなりギリギリの価格設定だと思います。つまり、沢山売らないと儲からない。
けれど、99ドルをちょっとペットショップで見て可愛いと思ったから、といってすぐに払える人はいないと思います。
勿論、ウサギのように、10年近く生きる生き物を3千円程度の値段で売ってしまう事自体が非常に問題ですから、この姿勢は正しいのですが、消費者は勿論、あ、可愛い、と思って衝動的に買う事がなくなります。(そしてそれも正しい。ちゃんとした準備と心構えなしに生き物を買うなど言語道断ですから)。

第二に、やはり、ウサギ初心者は、残念ながら、子ウサギを好むのです……。
本当は、ウサギ初心者ほど、大人ウサギの方が良いのですが。
犬や猫だって子供は難しいですが、ウサギの子供の飼育の難しさはそれを遥かに上回ります。ちょっとしたミスで、簡単に死んでしまうからです。
特に英米圏の場合、イースターのプレゼントとして、「子供用に」ウサギを買い与える傾向があります。子供用だから、小さくて力も弱い方がいい、と、とんでもない理屈です。子供は20年でようやく大人になりますが、ウサギはものの半年で大人になりますからね。
しかし、ウサギをよく知らない人がそう思うのはある意味仕方のないことで、そういう人達がまず足を運ぶのがペットショップです。で、そのペットショップでは、値段の高い大人ウサギしかいない。じゃあ、プレゼントは他のものにするか、という事になるのだと思います。

第三に、血統書付きウサギではない、ということ。
(ちなみに、私自身は、どんな生き物でも「血統書」ほど馬鹿馬鹿しいものはない、と思っていますので、あしからず。見てくれを良くする為に、個体は弱くなり、病気がちになって可哀想です)
去勢・避妊済みの大人ウサギなら、HRSでも地域のシェルターでも、いつでも引き取り手を探しているのです。アダプション料金は、精々30ドルくらい。

(ちなみに、アダプション料金を徴収するのは、安易な気持ちで里親になろうとする人を閉め出すことと、もっと酷いのは、可愛がると偽ってペットのハ虫類のエサにする人がいるからです。だから、折角救い出した命をエサにされないために、それなりの値段を要求する必要があるのです。徴収した料金は、去勢・避妊手術の料金に充当されますが、30ドル程度では多分足が出てると思います。)

これを、一方で99ドルで売ろうというのは、やはり無理でしょう。
血統書でもついていれば、少々高くても買うブランド好きな層を惹き付けたかも知れませんが、そういう人達はもっとブリーダーの分かっている素性の知れたウサギを買う傾向があるので、どっちにしても駄目だったかも知れません。

その程度のことは、PetSmart側も、最初から分かっていたと思うんですが……。
正直、この販売テストの目的がよくわかりません。
もっとも、最初は愛護団体の目を気にしながら騙し騙し、そのうち去勢も避妊もしていない子ウサギをもっと安くで売るつもりが、愛護団体の想像以上の強い反対があり、断念せざるを得なくなった、ということなのかも知れませんが。

以前にも書いた通り、私は従来アメリカの動物愛護団体に懐疑的だったのですが、こういう面を見ると、やはり凄いな、と考えを改めさせられます。
彼等の地道な活動が、結局大手ペット用品会社に、「生体販売は商売として成り立たない」という結論を導かせたのですから。
どうも、日本では動物愛護デモのような派手な面しか伝えられていないようで、それが多くの日本人が持っている「動物愛護アレルギー」に拍車をかけているのかな、と思いました。

(特に、クジラとか、国で衝突している部分もありますからね。私個人は、日本人がクジラ肉に興味を示さなくなった今、調査捕鯨を続ける意味がどのくらいあるのか、疑問を抱いていますが。第一、調査の結果って殆ど私達に下りてこないですし。調査捕鯨で何がわかったか、ニュースや新聞でも見た事がない(苦笑)。そういう調査は意味がないと、やはり国民の血税を使って科学の調査をさせて頂いている身としては、思います。)

でも、本当の愛護活動は、殆ど一般の人には見えない地道な活動です。
地道だけど、ちゃんと組織を作って活動することで、こんな風に、大手企業の薄利多売主義に歯止めをかけ、最終的に中止の決定をさせることが出来る。
そういう、力のない個人でも「何かができる」という信念みたいなものを、もう少し日本人よりこちらの人達の方が持っているのかな、とそう感じました。
勿論、日本にも、そう信じて地道な活動をしている人が沢山いるのですが……

草の根運動というのは、ある程度その運動に理解を示してくれる人の密度が高まると、漸く動き出す重い車輪みたいなところがありますよね。
日本は、ちょっと、まだ残念ながら、ちょっとその密度が薄いのかな、というのは、こちらに来てから強く感じていることです。
(勿論、何度もいいますが、Madisonは特殊な場所なので(笑)そのせいかもしれませんが。)

ところで、HRSの会報ですが、上記の報告に加えて、このような事も付け加えてありました。
(以下、私の訳ですから、誤訳があるかも知れませんが……)

悲しいことに、(この決定は)いくらかのウサギ達には遅すぎた。ここDane Countyでは、捨てウサギ及び里親募集に出されたウサギの数が、テストセール期間中に急増した。PetSmartの販売ウサギは耳に特殊な印が付けられているので、我々はこれらのウサギ達がシェルターに送られる数をチェックし続ける予定である。


胸が痛みます……。
100ドル近いお金を払っても、やはり、捨てる人は捨てるんですね……。
飽きたのか、あらかじめ、ウサギの生態を知らず、こんなはずではなかった、と手に負えなくなったのか。
それでも、シェルターに持ち込まれたウサギはまだましなのかも知れません。
毎年、イギリスやアメリカでは、相当な数の「イースターウサギ」が、飽きられて十分な餌や水も貰えず、飼い主の注意を引くような声で鳴けないために忘れ去られて、餓死している模様です。
水を貰えない餓死がどれほど辛いものか、想像すると本当に辛いです。
(だから、ウサギ愛護団体は現在一生懸命不幸な「イースターウサギ」の数を減らそうと活動しているわけですが……)

ウサギだけでなく、他のペットの動物もそうでしょうが。
生き物を家に迎えるのに、やはり相手の顔がよく分からない、というのは問題だと思うのです。
ペットショップで買う、というのは、だれだか分からない人から買うのと一緒です。
だれだか分からないから、問題が起こっても聞けないし、捨てるときも簡単。

極端な例ですが、例えば、友達の家で生まれた子犬をひきとったとする。
(友達との関係が良好なら)あの子どうしてる、元気にしてる? と、会話もあるでしょう。困ったら友達に相談できるし、ましてや、簡単に「捨てちゃった」なんてそう簡単には言えないから、捨てる事にも歯止めがかかるかもしれない。
そういう繋がりが大事だと思うのです。

HRSでは、なるべくそういう繋がりを築こうとしている姿勢が伺えます。「里親になりたいんですけど」と言って、その日になんか、絶対に渡してくれません。
何度もお見合いをして、テスト期間まで設けて、ようやく家族として迎える事ができます。
しかも、個人の事情でどうしても飼えなくなったときには、再度HRSが引き取る、という確約付きで譲り受けるのです。これは、個人の愛護家では確約出来ないことで、そこが組織の凄いところですね。勿論、その「理由」に関しては、双方納得するまで何度も相談が行われるのでしょうが。

日本に居た頃、世話になった東京都東大和のウサギ・ネコ専門店「バオバブ」では、毎月一度爪切りにきて下さいね、歯のチェックと合わせて、無料でやりますから、と言われました。
商売なんだから、アフターケアだから、といってしまえばそれまでなのかも知れない。
でも、一番最初の子ウサギを三日で死なせて、心底落ち込んでいたときに色々話を聞いてもらい、アドバイスを頂いた店長さんの言葉は、それだけではなかった、と思います。
1ヶ月に一度、買われて行った子がどんなふうに暮らしているのか見たい、そういう気持ちの現れだと思うのです。
無料なんだから、商売にはなりません(ちなみに、爪切りは、病院で頼むとお金をとられますヨ)。
まあ、ついでにエサを買って行ってくれるかもしれないですが(笑)。
でも、それだけじゃないんだろうな、と、今でも思います。困ったときに電話をしても、いつも丁寧にアドバイスをくれました。
(この店長さん、主張がはっきりしていて、弱い個体は売らないから血統書付きはナシ、ホームページも結局実際に来店してもらって生のウサギを見てもらわなくちゃ何もわからないから、わざと1ページだけの簡単なものしか作らない、という人です(笑)。ウサギブームにのって、(生体の)通信販売もやります、なんて専門店が増えて来た現在では、貴重なお店だと思います。ウサギをパートナーに迎えたいウサギの初心者の方は、お近くにお住まいなら、話だけでもきいてみたらいいと思います。
子ウサギ達の元気度は、ホームページの宣伝の通りです。何件かウサギ専門店を回りましたが、ここの子達が一番生き生きしていました。)

生き物を買うなら、そういう店長さんや店員さんと個人的な繋がりを作れる、ちゃんとした専門店で買うべきだと思う。
日本に居た頃は、そんなのは理想論だと思っていましたが、そうではないのかも知れない、と思い始めました。
現に、こちらでは、Petco.、Moundsに続きPetSmartもウサギ生体販売中止、そのかわりに、地元のシェルターと協力して、アダプションセンターを設けているのですから。

「そんなの、アメリカ人と日本人のメンタリティの違いだよ!」と片付ける前に、何か、個人で出来ることがあるのかもしれないな、と思い、ブログに書いてみました。

そういう、草の根から、すこしずつ、何かが出来るといいですよね(^^)。
「こんなことで何か変わるのか」というような些細に見えることでも(例えばブログを書く、なんてのもそうですが)、多分、全くやらないよりまし。そういう小さな積み重ねが、いつか、何かを変える下地を作るわけですから。
無理する必要はない。一人が頑張りすぎて疲れてしまうくらいなら、十人でのんびりやって、長く続ける方がいい。

そう思えるようになった、というのは、私が渡米して得たことの中でも、大切な事のうちの一つです。
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by lily_lila | 2008-02-28 16:36 | 渡米生活...環境・社会
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