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中国からの英文スパム ー ドメインネーム衝突回避勧告

ぱっと見スパムかどうか判別しづらいメールがきたので、備忘録。
(急いでいる方のために結論を先にいうと、返信するのは止めておいた方がいいと思います。)

(Please forward this to your CEO, because this is urgent. Thanks)

We are a Network Service Company which is the domain name registration center in Shanghai, China. On Jan 6, 2014, we received an application from Huake Ltd requested "xxx-xxx" as their internet keyword and China (CN) domain names. But after checking it, we find this name conflict with your company name or trademark. In order to deal with this matter better, it's necessary to send email to you and confirm whether this company is your distributor or business partner in China?

Kind regards
Simon Cheng


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Simon Cheng
General Manager
YIGUAN (Headquarters)
Tel: +86-21-6191-8696
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中国からの英文スパム ー ドメインネーム衝突回避勧告_f0064866_215588.png


文中の"xxx-xxx"は、私が管理しているドメイン名のうちの一つです。

このメールは、web上には公表していないアドレス宛に送られてきました。
つまり、メアド収集ロボットによる自動スパムよりは、多少手間をかけて送られてきています。
(実はオンラインで公開しているpdfにはメアドが書かれているので、そっちが検索エンジンにかかったのかも知れない。今度からメアドは画像にしよう…)
また、メールに書かれていたサイトにアクセスしてみると、どうやら実在する会社っぽく見えます(本当にまともな業務をやっているのかどうかは勿論知りません)。

用件は、要するに、こういうことです。

自分達は中国のドメインネーム登録サービス会社である。中国で"xxx-xxx.cn"等のドメインを取りたいと考えているHuake Ltd という会社があるが、調べたところ、あなたのドメインとconflict(衝突)していることがわかった。
この問題により良く対処するため、この会社が中国におけるあなたの関連会社もしくはビジネスパートナーかどうかを確かめる必要があり、メールした。


まあ、この英語がとてもビジネスをやるレベルのものではないことからして怪しいのですが、私自身これと大差ないレベルで国外のお客様とやり取りしていますので、そのままスパムゴミ箱に突っ込むのは怖い。
かといって、万が一生きているアドレス収拾のためのメアド収集スパムだったらと思うと、うかつに返事も出来ない。

いやらしいのは、この最初の一通目は、ただ「このHuake Ltdという会社はあなたの関連会社か」と訊いてるだけなんですよね。しかし、Huake Ltdなんてネットで検索してもひっかからんし(笑)。

で、まあ色々探したら、これらにわざと返信した勇者がいて、結局これは「中国でビジネスやりたいんだったら取られる前にドメインとるのをお勧めします」的なセールスだったことが判明しました

こちらのサイトに詳しいメールのやり取りがかかれています。

http://squelchdesign.com/web_design_newbury/chinese-domain-name-registration-scams/

これを見ると、客が釣れたとみるや、どんどん脅迫的な文章になっているのが分かります。
こんな感じ。


You must know domain name takes open registration, this is international domain name registration principle. So the company has right to register them. As a domain name registrar, we have no right to refuse their application. We aslo suggest this company should change another name but they stick to this name so if your company want to prevent anybody from using these domains, the only way is to register these CN/ASIA domains and internet keyword.


You must knowなんて、ビジネス文書に絶対使わないような表現ですよね。
つまり、ドメインネームの取得は早いもの勝ちなので、自分達にそれを阻止することは出来ない、止めたかったら、相手より先にあなたがとるしかない、という論旨です。

勿論その通りなんだけど、ここで脅されてOKしてしまうと、なんと.asia、.cnを含む4ドメイン(38.8 USD/ドメイン)、キーワード1つ(148 USD)で合計約340ドルだそうです!
ちなみに、日本ではcnドメインは2800円くらい。


ちなみに、この勇者の方(笑)は、何度も担当者が変わるのに、全く同じ英文のミスを犯していることから、実際は同一人物のなりすましメールだといっています。
同様に、会社名を変えたバージョンも複数存在するみたい。
記事の最後にUpdateとして、なりすましの可能性のある会社名や人名がリストされていますので、これに似たメールを受け取ったのだけど、微妙に会社名が違う、という方はチェックしてみて下さい。


というわけで、結論は、やっぱりスルーが一番、ということのようです。
Huake Ltd が実在する会社なのかどうかも、結局分からずじまいだし。

しかし、メールに書かれている内容はほとんど正しいので、ある程度有名なドメインを持っている方や、自分のドメインとTLDしか違わないドメインで全く異なるイメージのwebを作られたくない方は、ドメイン取得に関しては考慮の価値があるかも知れません。
これだけドメイン取得が安価になった現在、大して有名な企業でなくても、あまりよく知らない素人を相手にドメインを取得しておいて、あとで売りつけるなんてこともあるのかも知れん。コスト的にどうなのか、わかりませんが。

ただ、ドメインを押さえるなら、何もこの怪しげな会社を通す必要は全くなく、日本だったらムームードメインお名前.comあたりでは中国ドメインも扱っているようです。


ちなみに、うちは…どうするか思案中。
別に中国で事業をやる気はないんですが……
最近出版物やオンラインの無料公開物がぼちぼち出つつあるので、それを全部そのままパクられて、全く関係のない第三者になりすましの中国サイトを作られたりするのは、かなりイヤだなあ、と。
Huake Ltd がこのメールの差出人のでっち上げだったら全く問題ないんですが。

流石に、登録商標とって本家ドメインを乗っ取りにくるようなことはないでしょうが(そこまで利益の出る商売じゃないので)、ドメインはかなり値段が下がってきているので、現実にそういう攻撃をやられて、こちらのイメージを著しく損なうようなwebを作られちゃうと、困りますよね。
長い間使ってきたドメインを捨てるか、先方からドメインを買取るか、諦めて放置するか。
今のドメイン捨てるのはかなり痛い。メールアドレスも使えなくなるからなー。

個人事業で細々とやってるところにまでこんなメールがくるんだから、ホントある意味ネットって怖いです。
by lily_lila | 2014-01-08 03:00 | 渡米生活...英語

渡米生活日々の備忘録。


by lily_lila