excitemusic

渡米生活日々の備忘録。
by lily_lila
ICELANDia
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30
カテゴリ
外部ブログリンク
「渡米生活。(日記)」
もう少し日々のツブヤキに近い内容はこっちに移動しました。
プログラム関係、web関係もそのうちこちらに移します。

「the Gerden of Ethel」
我が家のウサギブログ。
ウサギは、家に連れてきて最初の2週間以内に体調を崩す可能性が高い生き物です。飼う前にご一読を!
ちょっと待って、ウサギを買う前に…
最新のコメント
ブログパーツ
トライアルセット
記事ランキング
検索
ブログジャンル
以前の記事


アメリカの隠れた関税
これって、「食」カテゴリーかも、と思いつつ。

以前TPPで世論が騒いでいたときに、一発ぶちまけようと思って書いたエントリーがブラウザが死んでさくっと消え、有耶無耶になっていたのだけど、今読売のこんな社説を見て思い出した。

いや、アホか、と言われてもいいから、質問してもいいですか?

数%の関税撤廃って今そんなに影響あるのか?
だって、この1ヶ月で、ドルは5円近く上がったし。。
まあ、このペースはちと加熱しすぎだろうが、今日本の輸出企業が苦しいのはやっぱりこの超円高のせいで、為替が動けば数%の関税の効果なんてふっとぶ、という気がするんですが。




それよりも、こっちにきて、強く感じることがある。
それは、アメリカの内陸に住むってことは、国の外から来るものに関しては、実質隠れた関税がかかっているに等しい、ということ。
まあ、空路で直接近くの都市にピンポイントで送られてくるものは除外だけど、アメリカの沿岸から陸路で運ばれてくるものは、ほとんどそう。

なにしろ、アメリカは広い。しかも、鉄道という大量輸送の手段がほとんど発達していない。
いくら高速がタダでも、ガソリンが日本よりは安くても、沿岸からトラックで一週間かけて運べば生鮮食品なら鮮度は落ちるし、運搬費が掛かって値段も高くなる。
そりゃもう、州の外から通販したら、2day shippingでも送料30ドルくらいとられます。
ちょっとくらい安くたって、送料考えたら結局足が出るから、地元産を買うことはよくあります。
1500円ちょっとで殆ど全国翌日配達が可能な日本とは、比べられるもんじゃないです。

だから、特に生鮮食品は、鮮度の点でも、値段の点でも、どうしたって地元産を買う機会が多くなります。
他州のものを買うのは、その時期その場所で穫れないものがほとんどです。
政府が関税かけなくたって、勝手にローカルな米国産ものを選んで買う環境が整っているんですよ。
少なくとも内陸では…。
幾ら国外で安く買い叩いても、米国内を運搬するのは人権費が高いアメリカ人ですからね。


これだけでも、細長くて周りを海に囲まれた日本とは全然状況が違うけど、更にもっと違うものがある。
それは、売る側が、地元産を強烈にバックアップしてるってことです。
Madisonのスーパーの売り場には、生鮮食品に限らず、"Buy Local” 運動と称して、その店舗から何マイル離れた場所が産地か分かるような標識がついています。
住人も、地元産を買って地域を活性化させなくてはならない、という高い意識を持っている人が結構いる。
(勿論、Madisonだから、ってのはあるでしょうが)

勿論、とにかく安くて良いのが一番! という人もいるけど、それだけじゃない価値、自分が買うという行為で支えられる、値段や品質だけでは計れないものがあるということを知っている人も結構いる、ということです。
(あたりまえだけど、安くてよい品が出来るのは、合理化のお陰。で、合理化の影では、殆どの場合解雇や零細企業の廃業や酷い労働環境で泣いている人がいる。全く無から安くて良い品ができるわけはない。)

労働環境については、なにも人間に限りません。
こっちでは、安いタマゴはだいたい1パック1ドルちょっとですが、1パック7ドルで売ってる卵もあります。
これは、まあ餌がオーガニックだから、というのもあるのだけど、それ以上に、ニワトリに十分広い敷地を与えて、動物福祉に最大限に気を使っているからです。
そのタマゴが特別美味しいか、というと、普通のオーガニック卵とほとんど変わりません(笑)。
しかし、ニワトリからひどい搾取をしていない、というその一点のためだけに、それだけのお金を払う、という層の人が、そういう商売が成り立つくらいには居る。
ただ値段や品質だけではない価値にお金を払う、ということが、日本よりずっと普及していると感じます。


……で、日米間の、これだけ大きな相違にまったく触れずに、日本は工業製品売ってナンボだから、農業は多少痛い目みても工業製品で優遇すべきだ、みたいな論調を見ると、オイオイ大丈夫かよ、と思うわけです。

身を切って工業製品の関税撤廃したが、結局為替レートが変わって思ったような影響は出ず、一方で国内農業は壊滅的な打撃を受け、しかもその上日本人は、多少高くても自国産を買って自分の国の農業を支えようなんて気はさらさらない、とかいうことになってしまったら、ホントにヤバイんじゃないの??

自由貿易なんて、アメリカ人は「自由」って言葉大好きだから、簡単に口にするけど、日本人よりよっぽど堅実に自分の利益は守ってますよ。個人個人で。
こんな広大な農業国で、鎖国したってやっていける資源があるのに。
ま、自分で守らなきゃ、政府は「自由」の旗下ろすわけにいかないでしょうからね…。
国が保護貿易的なこと言わなくても、国民がちゃんと国の意図を理解して自衛してくれている、なんてカッコイイ話ではないでしょうが、国民というより州民の意識が強い傾向の副産物でしょうね。多分。
州の利益は、自分達で守る、みたいな。


まずは、スーパーマーケットに "Buy Local”タグつけて、国民の農業に対する意識を変えて、それから議論すれば? と思うのだけど、駄目??
そんなに関税撤廃焦らなくても、オバマ陣営は次の選挙に勝つため、なんとか今の上向き景気を維持して少しずつドルが上がっていくような展開に持ち込むだろうから(たとえ将来に借金残してもやりそうだ)、数ヶ月したら数%の関税撤廃と同じような効果が得られるんじゃないだろうか。

ま、経済のことはド素人だから、よくわからないけどね。
[PR]
by lily_lila | 2012-03-17 08:24 | 渡米生活...住 | Comments(0)
<< YouTubeが著作隣接権違反... Fee? それとも Fees? >>