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アメリカで眼鏡を作る(もしくはクリスマスセール)

漸く「衣」のエントリができたよ…!(笑)

以前から、こちらで眼鏡を作りたいと思っていたのですが(私じゃなくてルームメイトの、だけどね)、そう思い続けて既に2年近くが過ぎていました。
何故そんなに時間がかかってしまったか?

実は、2年前に一度、眼鏡屋に行ったのです。そうしたら、眼鏡を作るのに眼科医の処方箋が必要だと言われ、門前払いを食らってしまったのです。

コッチで医者にかかるほど面倒なことはありません。まず自分が加入している保険がきく医者を探し、予約して、何週間も待たされるのです。日本なら、その場で調べてくれるのに!!

……と思っていたら、ルームメイトが情報を仕入れて来ました。

「JC PennyとかSearsとか行けばその場で調べてくれるらしいよ」

ほほう、そりゃ便利だ。じゃあ行ってみよう、ということで、このクリスマスセールまっただ中の12/6(日)、モールへ出かけて行きました。

そこで目からウロコの記録です。





まず、以前からこちらのNativeに言われていたことですが、「服を買うならクレイジーセールを狙え」というやつです。
まあ、こんなのは日本だって常識ですが、私はあんまり衣料品のクレイジーセールには興味がない人間でして(この「衣」のエントリの少なさが証明する通り)、今迄足を運んだことがありませんでした。

しかし、クリスマス前のこっちのセールは一見の価値有りです!

これを理解するには、まず、こちらのクリスマスというのはプレゼントの大交換合戦だということを頭に入れておかねばなるまい。
日本人は、年末のセールというとボーナスで自分のものを買うのに血道を上げますが(今は不景気でそうでもないかもしれないけど)、こちらのクリスマスというのは、まず友人、知人、世話になった人、その他諸々の人のためのプレゼントを買わねばならんのです。
まあ、日本にもお歳暮の習慣がありますが、その「買わなきゃならない」層の広さといったらとてもクリスマスギフトの比ではありません。

クリスマスは楽しみだけど、財布は痛い、毎年相手をサプライズさせるギフトを考えるのが大変、と、誰もが皆クレイジーなのです(そして仕事に身は入らない)。
日本では売る方が必死になっている感がありますが、こちらでは買う側も必死なのです。
そして売る側も、客が必ずどこかでお金を落とすと分かっているから、人集めに必死です。

我々はまずWest Towne MallのJC Pennyに行ったのですが、日曜だったこともあって、辿り着いた時には既にドクターの診療時間を過ぎていました。
まあ、仕方がない。モールの中をみながら、反対側のSearsに行ってみるか、と歩き出しましたが、どの店も通常の2倍くらいの入りです。このうちのかなりの数が「今日プレゼントを買わねば!」と思って来てるわけだから、そりゃ店も気合い入るわな。

夕刻5時ごろ、反対側のSearsに辿り着きました。眼鏡屋、本当にあるんかいな、と店舗の中を探してびっくり。

こないだのBlack Friday (Thanksgivingの次の日の金曜日)に買い損ねたフードプロセッサーが、4割引で売ってるよ……(汗)

しかも、6時から9時の間はクリスマスセールで更に10%オフとか書いてあるし!

まあ、日本の電気屋のセールを知っていると、4割引、ふーんそんなもん、って感じでしょうが、こっちではあんまりそこまでの割引セールはやらないんですよ。まあ、地方、州にもよるでしょうが。

なるほど、だから「クレイジーセール」を待て、というわけね。少々のセールに釣られて手を出してはいかん、と(笑)

さて、眼鏡屋です。
デパートの眼鏡屋というのは、どうも寒い入り口近くの端に追いやられるものらしい。
結局自力では見つけられず、デパート入り口でチラシ撒いてたオバサマに場所をきいてまたびっくり。
今日は眼鏡屋もセール中で、この日曜の夜は軒並み店が閉まるアメリカで夜9時までオープン。
そこで、以下のチラシをゲット。

  • デザイナーズフレーム+レンズ:2組で199ドル

  • 検眼料:35ドル(通常は49ドルだったらしい)

  • Free Pizza & Cakes & drinks


メガネ2組レンズ込みで199ドル、は、まあいい、日本でもあるかも知れん。(でもチタンフレームとかでも軒並み99ドルだったけどね)
レンズをコーティングしたりアップグレードすると、大体1万プラスになって、まあそんなもんか、と(それでも安いが……)

しかし、ドクターの検眼料って、値引きできるのか?!
更に、眼鏡売り場の中でピザって……(笑)日本じゃ絶対ありえない光景(笑)

これがその写真。

アメリカで眼鏡を作る(もしくはクリスマスセール)_f0064866_7483276.jpg




まあね、クリスマスだからね、お腹すいた人もどうぞ! って感じ??
(実際、明らかに眼鏡には興味なさそうでピザ食べて帰った人も普通にいたし。)

それで、ルームメイトがドクターの診察を受けている間に、私はピザを食い、壁にかかっているフレームを試して遊んでいました。

ところで、自慢ではないですが、私はホンットーーーに似合う眼鏡が少ないのです……。
まあ、両目0.2とかですから、眼鏡の世話にはなっていますが(コンピュータ仕事で目が乾くのでコンタクトは止めた)、相当に品揃えのある眼鏡屋に行っても、そこそこまともに見えるフレームは一つか二つしかなくて、殆どシングルチョイスなのです。もう、安いフレームとか言ってられない。

ところが、、、です!
ご覧のとおり、ここの眼鏡屋、小さい店舗でそんなに滅茶苦茶品揃えが多い、というわけではないのだけれど、結構それなりに私がかけてもそんなにおかしくないフレームがあるのです。。

実は、眼鏡の似合わない原因の一つは、私は結構頭が小さくて、日本の眼鏡ショップの眼鏡では顔の幅もレンズの大きさもなかなか合わないのです。何をかけても、まるで眼鏡が歩いてるみたいになっちゃう。所謂トンボ眼鏡、というやつです。
が、こちらは流石に他民族国家、顔の小さめの人に合うフレームから大きめの人に似合うフレームまで幅が広いのですね。肌の色も色々だしね。

なるほど、眼鏡みたいなもんは日本で作ってくるに限る、と思っていたが、アメリカで作るとこういうメリットがあるのね、と一人で納得していたところへ、ルームメイトが診察を終えて戻って参りました。そして曰く、

「すげえ!! 滅茶苦茶プロフェッショナルだよ!!」

大体、検眼に行ったっきり、30分近く戻ってこなかったのですよ、彼女。
日本の眼鏡屋に付属の検眼セットを予想していた私は何やってんのかなー、と思ってましたが、どうやら延々日本ではやったこともないようなテストをやっていたらしい。

……と、それを聞くと私も受けてみたい好奇心が(笑)。
また、このドクター(女性)が、最初店員かと勘違いしたほどにこにこと感じが良かったのですよ……

瞳孔を開く薬を使ったので、それが効いて来るまでフレームを選ぼう、という話になりました。
で、そのドクターが次々にフレームを手渡して、この色は好きかとか形はどうか、とか、色々尋ねるわけですが、その見立てが、質問に答える度にちゃんと段々お客の好みと似合う形にどんどん絞られていくわけですね。

こういう条件検索みたいなことを人がやると、結構な確率で、「いや、そっちの方向に行かないで欲しいんだけど」という気分になります。
あんまり眼鏡も服も買いませんが、お店のスタッフが「これどうですか」って持って来たものって、大抵私の好みじゃないとか、あんまり似合わないとかで、結局自分の好みで決めちゃう。
(実は、もう一人、お店のスタッフのお兄ちゃんが持って来たものは全てそんな感じだった(笑))

それが、ちゃんと一番いい方向に収束していくので、凄いなあ、と思ったわけです。
いや、店員がやってるなら分かりますが、ドクターですよ??
アメリカの検眼士ってのは、こういうことも出来ねばならんのか?!

注:検眼士(Optometrist)、というのは眼の検査をする人で、薬の処方、手術などはできないそうです。検眼士は四年制大学を出た後に更に4年ほど勉強して、Doctorをとり、国家試験と州試験を経てようやくなれるものらしいです。「Dr.ミカのメモ帳」 「慢性疾患診療支援システムホームページ」各ホームページの記述を参考にさせていただきました。

ドクターですから、いくら色や形が気に入っても合わないものはきっぱりダメ、と言います。
例えば、フレームが頬に触っちゃうようなのは駄目。
それから、鼻梁にうまく乗らないようなのも駄目。
このへん、「あまりお勧めしません」とかではなくはっきりNOを出してくるので分かりやすい(笑)。
面白いのは、「好きか嫌いか」は聞いても、「かけた具合はどうですか?」とか聞かないのです。
つまり、本人の自己申告を信用していないわけですね(笑)。
かけさせて、自分の目で見て、どこかに無理がかかっていないかチェックする。

……とまあ、一連の作業を見ている間に、これは私もひとつ作る価値があるかもしれん、と思いました。
ひとつには、左目の視力がおちていて、知らない土地を車で走るようなときに道路案内標識がブレて見えず肩が凝る、というのもあったのですが。
第一、日本でこんなに色々見立ててくれる眼鏡屋(失礼、ドクターでした)に会ったことないしなあ……

というわけで、結局、私も作ることに(苦笑)。
やられたよ、クリスマスセール……

で、私も検眼を受けることになったのですが、確かにこれが面白かった!
日本の普通の眼鏡屋では馴染みのないテストが随分ありました。
(眼科に行けばお馴染みなのかもしれませんが。眼科で視力測ったことないんで……)
特に、乱視矯正と焦点の位置に多分関係すると思われるテストが多かったかな?
あと視界に関するテスト。どこまで見えているか、というやつですね。
それから、もう20年も前に目に鉄粉が刺さったときの手術の痕を見つけられてびっくりしました。自分でもすっかり忘れていたので。ちょっと角膜を掘っただけですが、残ってるもんなのね〜。
あと、+15ドルで瞳孔を開く薬を使って眼底のチェックをするオプションがある、と言われたので、とりあえずそれもお願いすることに。
これは、眼鏡のフレームを選んだ後にまた検眼室に戻って、5分ほどのチェックで終わりました。

いや、行く前は保険きく医者にかからないと、と思ってましたが(何度もいいますが、コッチの保険はその保険に加入している医者でないと効かないのですよ……)、こんだけ丁寧に診てもらって35ドル(+15ドル)だったら、保険効かなくてもいいよ(笑)。

結局、二人で近視用眼鏡1つずつ、度入りのサングラスを一つずつ、計4つの買い物になりました(汗)
私はサングラスって絶対に似合わないので、今迄買ったことなかったのですが、こっちへ来てから日差しが強く、車で何度か危険な運転をせざるを得なかったので(逆光で標識が見えずポールにぶつかりかけたとか(苦笑))、安全を買うと思って買っちゃいました。
これから雪でまた眩しくなるし、日本で、私に合うサングラスなんて絶対に見つからないだろうしねえ。。。(笑)

ちなみに、ルームメイトがお世話になっている先生は、眼鏡を買う時はかかりつけの眼科医(ophthalmologist、コッチは手術も薬の処方も出来る人)に測定してもらうそうです。
しかし、特に視力が低い等の問題がなければ、私はあれで十分(すぎる)と思います。
ちらっとホームページで見たところ、保険きかなかったら検眼だけで100ドルは下らないようですヨ。


さて、最後に、もうひとつクリスマスらしい話を。
このSearsの眼鏡屋では、使わなくなった眼鏡を寄付する箱がありました。(勿論クリスマスに限らず年中受け付けてますが)
合わなくなって使わなくなった眼鏡のフレームを集めて、途上国の人達用の眼鏡を作るのだとか。

日本で、そういう箱ってあまり見ないですよねえ……。
こっちでは、同様にして使わなくなった携帯を寄付する箱も結構あちらこちらに設置してあります。
携帯は布設費が固定電話ほどかからないので、途上国で重宝するのだとか。

日本でも、箱を設置すればそれなりに集まると思います。
が、集まっても、それを持って途上国に行こうという人が少ないのかな。
我々が世話になったドクターは、タイで子供達に眼鏡を作るプロジェクトに参加したことがあると言っていました。こちらに居ると、(まあ、Madisonだからかもしれないですが)結構頻繁にそういう人に出会います。
まあ、私もそういう活動はしたことがないので、何も言えませんが……

そういうわけで、しっかり我々もクリスマスセールに捕まってしまいましたが、この時期に買い物をする、というのはある意味正しいのかな、と思いました。
究極の内需拡大ですからね(笑)。

今回我々は自分の為の買い物をしてしまいましたが、本来は、世話になった誰かや、大切な人、友達を喜ばせるのための買い物をする時期です。
誰かのためにお金を使って、その利益が店で働く人達のお給料になって(どのくらい還元されるか知らないですが)、無事クリスマスが迎えられる、と。
日本の年越しと類似する部分はあるけど、決定的に違うのは、この他の誰かのために消費する、という視点です。だから、景気が悪くなっても、買い物の金額は下がるかも知れないけど、買い物をする人の数はそんなには減らない感じがします。
ボーナスが減ったからといって、じゃあ買い物やめた、というわけにはいかないのですね(笑)。

日本で迎えるクリスマスシーズンは、やたら派手で薄っぺらい感じがして、あまり好きではありませんでした。
それは、ここぞとばかりに購買欲を煽る店舗の宣伝のせいだと思ってましたが、実はそうじゃなくて、自分の買物にしか興味がない自分の方が薄っぺらかったんだな〜、とちょっと反省。
勿論全てのアメリカ人が喜んでやってるわけではないでしょうが、この時期、好むと好まざるとに関わらず、他の誰かの喜ぶ事を考えつづけている。それは、師走の忙しさで自分の事ばかり考えざるをえない日本の状況よりは、ずっとHeart Warmingな感じがしますし、実際そういう雰囲気になります。
そういう地盤があってこそのクリスマスですね。。。

さて、今週末は、世話になった人への買い物をするかな。(^_^)

本日の教訓。

  • セールはクレイジーセールを狙うべし。

  • 普通の眼鏡屋は視力測定をしてくれず、眼科医からもらう処方箋(Prescription)がないと眼鏡を売ってくれません。医者に行くのが面倒な人は、Sears, JCPenny, Walmartなどの中のOpticsコーナーを狙うと検眼士が常駐していることがあります。一般に、眼科医に検眼してもらうより安いようです。

  • 日本で眼鏡が似合わず悲しい思いをした人は、試す価値ありです(笑)セールを狙って出かけてみては?

  • 眠っている使わない眼鏡は、寄付しましょう!



  • 「眼鏡その後」 に続く



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by lily_lila | 2009-12-06 12:11 | 渡米生活...衣

渡米生活日々の備忘録。


by lily_lila