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渡米生活日々の備忘録。
by lily_lila
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漫画、アニメのトレパク問題について
この秋、とあるアニメが面白くてずっと見ていたのですが、ネットに上がっている写真や動画のトレース疑惑(トレパク疑惑)がでている、という記事を見かけました。
ひととおり目を通してみましたが、音楽の著作権の場合との類似を考えた際に、いろいろ誤解したまま怒ったり悲しんだりしている方が多いように思いましたので、このノートをまとめてみました。

私自身も色々誤解していると思いますので、どなたか、本当に著作権に詳しい専門家の方が、きちんと説明してくださることを期待しています。


1)著作権とは何に適応されるか

ツィッターを見ていると、映像の著作権とか、写真の著作権とかいう語句がたくさん出てきます。しかし、映像や写真のどの部分が「著作権」を認められるのか、という点については、あまり議論に上がってこない模様です。このため、少しでもトレースするとすぐにアウト、と誤解されているのではないか、と見受けられる発言も多くあります。

しかし、実際には著作権というのはかなり複雑で、まずおおむね以下のカテゴリーのどれかにあてはまっている必要があり、そしてさらに、それぞれのカテゴリーによって認められる著作者の権利が異なる(もちろん共通する部分もある)、という特徴があります。
以下、著作権法からの抜粋です。

(著作物の例示)
第十条  
この法律にいう著作物を例示すると、おおむね次のとおりである。
  • 一  小説、脚本、論文、講演その他の言語の著作物
  • 二  音楽の著作物
  • 三  舞踊又は無言劇の著作物
  • 四  絵画、版画、彫刻その他の美術の著作物
  • 五  建築の著作物
  • 六  地図又は学術的な性質を有する図面、図表、模型その他の図形の著作物
  • 七  映画の著作物
  • 八  写真の著作物
  • 九  プログラムの著作物

漫画の場合は、ストーリー、ネームの部分は一に該当し、絵としてのデザインは四に該当。動画は七(ただし動画の脚本は一)、写真は八、ということになると思います。

さらに、動画の場合、放送事業者の権利があります。これは、著作隣接権と呼ばれ、著作権とは別の権利になり、もちろん認められる権利も異なります。

このうち、ストーリー、ネームの一で何が保護されるのかは、比較的世間一般に伝わっている著作権のイメージとほぼ同じだと思います。ストーリーがあまりにも似すぎている、登場人物の名前や設定などの大半がかぶっている、などは著作権違反になり、オリジナルの作家が勝訴する例もたまにみかけます。

しかし、一方で、「これ○○に似てるよね」と思う作品でも、オリジナルの作者との間で問題になっていないケースは、その何十倍もあります。これは、オリジナル(とされた)作者が容認してることも考えられますし、「その程度の類似では著作権違反とは言えない、あるいは訴えても勝訴の見込みは少ない」というケースだと思います。

それで、このようなストーリー、ネームなどに対して著作権が保護する範囲を、そのままほかの媒体にも適用できる、と誤解されている方が大変多いように思うのです。

実際には、これは、そんなに簡単な問題ではなくて、かなりケースバイケースの要素が強いと思います。
一般に動画、写真、絵や図などについて、著作者以外の人間に対して制限されるものの代表は「複製」の権利ですが、「複製」といったら、通常は機械的なコピーとそれに準ずる複製手段です(模写についてはあとで)。
写真や絵、図などのデータをコピー機やスキャナなどで電子的に取り込んで、多少フォトショップなどで効果をつけて使う、などは、もちろん著作者の許可をもらわないとダメです。

しかし、手書きのトレースは、トレース台を使うか否かにかかわらず、非常に判断が難しい部類に入ると思います。

たとえば、有名画家の絵の模写は、著作権が存在していてかつ著作者に訴えられたら、完全にアウトの例に入るでしょう。模写というのは、ホンモノそっくりに書くこと、だからです。
しかし、もとの絵が誰のどういうタイトルの絵であるかということと、これが模写である、ということを明記していれば、何も言わない、という画家もいるかもしれません。
大切なのは、これはオリジナルの出典を書いたから許されている話なのではなく、オリジナルの画家が訴えない(容認している)からOK、という話だということです。

著作権法には「著作権の制限」の項目で「引用」についての記載はありますが、出典を書いたから著作権の制限ができる、と書かれている部分は存在しません。「引用」については、オリジナルの形を変えずに提示せねばならず、さらに「その引用は、公正な慣行に合致するもの」と書かれています。その「公正な慣行」の一形態が出典の記載です(論文で図や写真などを使用する場合など。一般には著作者の表示が必要)。
だから、オリジナルを提示していない時点で、出典を記載した事実を「引用」として扱うのは不可能ですし、「ここまで真似るんだったら出典を書かなければならない」などの意見に対しては、出典を書いても著作権法上の扱いは何も変わらない、ということになるかと思います。
もちろん、原作者へのリスペクトで書くべきだ、という意見はごもっともですが。
引用と出典を混同していると思われる記述をいくつか見かけましたので、このような例を提示してみました。
なお、引用のルールに関しては、以下のブログに大変詳しい記載がありました。


2)複製、翻訳、同一性保持権について

では、写真や他人の絵をトレスして、顔は変える、服は変える、の場合どうなるか。
これが、多分一番ネット上で「トレパク」などの言葉で非難されているケースだと思いますが、これらは、顔を変えた、服を変えた、という時点で、もはや「複製」したとは言えなくなります。
(著作権法における「複製」の定義は、「印刷、写真、複写、録音、録画その他の方法により有形的に再製すること」です。「その他の方法」にトレスが入るかどうかは、文脈からして、その他の例と同等レベルの再現度であると認められる場合のみであると私は考えていますが、裁判でどう解釈されるかはケースバイケースだと思います。たとえば、顔以外の部分の線が完全に一致してしまうような場合では、一部をのぞいて複製された、ということで、コラージュのような扱いで複製であると認められるかも?)

さらに、筋肉のつき方が変わっている、性別が違って体のラインが異なる、とまでくると、これをコピーや写真と同等のレベルの「複製」である、とみなす判例は多分世界中を探してもないのではないかと思います。
詳しい方、もしそのような判例がありましたら教えていただけると嬉しいです。

音楽の著作権でJASRACや著作権に詳しい人といろいろ議論しているうちに、ひとつ大きな思い違いをしていたことに気づきました。
それは、著作権法の条項は、それぞれがなにかのケースを想定して設定されていることが多いということです。
そして、実際にそれらの条項を適用する際には、あまりその想定から外れたケースに対して無理にあてはめようとするのではなく、基本「当事者同士で話し合って解決してください」という立場だ、ということです。

たとえば、複製の権利の制限であれば、オリジナルと同等の価値をもつものを第三者が生産することによって、著作者の経済的損失が生まれるのを防ぐ、といった感じです。楽譜をコピーすれば、本来ならその楽譜を買ってくれたはずの人がお金を払ってくれなくなる。だからダメ、ということですね。

もともとそういう目的で設定された条項なので、「複製」と呼ぶに足る再現度であれば、簡単に「経済的損失を生じさせかねない」ということで違反が認められます。
この場合には、「複製である」と認められた時点で、それ以上司法の判断は必要ないでしょうが、実際にどこで手をうつかは当事者同士の相談になります。

一方、オリジナルからの「複製」とまでは言えないような場合に問題になり得るものに、翻訳権・翻案権があります。著作権法によれば、「翻訳権・翻案権等」は以下のように定義されています。

第二十七条  著作者は、その著作物を翻訳し、編曲し、若しくは変形し、又は脚色し、映画化し、その他翻案する権利を専有する。

そして、一般的に考えて、この条項が想定している問題は、オリジナルの表現を第三者が変更して拡散することによって、原作者が経済的不利益を被ったり、原作者の表現したかった意図が大きく捻じ曲げられたりする場合だと考えられます。

それゆえ、この条項を適用するには、まずオリジナルがなんだったのかがわかるようなレベルの改変であることが絶対条件です。
さらに言えば、翻訳・翻案されたものが原作が何であるかを明記していない場合には、オリジナルが明確な原作者の意図(オリジナリティ、とも言える)を持ち、他の誰かの作品との区別が可能であることも条件になります。
そうでなければ、どの原作者の、どのような意図が捻じ曲げられた(あるいは無断使用された)のかが証明できないからです。

つまり、写真データをそのまま使ってしまう「複製」がオリジナリティの有無に関係なく規制されるのに対し、翻訳権・翻案権を適用する場合は、その性質上、条件付きでしか適用できない、ということになるわけです。

具体的には、「一般によくある表現を使って描きました」と言われてそれを論破できないようなケースであれば、たとえ実際にはトレース+改変が行われていたとしても、裁判で原作者が権利を主張するのは難しいのではないかと思います。
おそらく、このようなケースでは、裁判にもちこまずに示談で和解、となるケースが多いのではないでしょうか。
示談で制作側が原作者に謝罪した後に裁判で「これは著作権侵害にあたらない」と判決が出るケースもあるようです。元ソースに当たっていませんので詳しくは知りませんが、音楽の場合との類似を考えたら、そういうケースは結構多いのではないかと推察します。

最後に、もうひとつ改変について適用が可能なのは同一性保持権ですが、これは、オリジナルの形を第三者が勝手に損なうことで、オリジナルのイメージを傷つけることがないようにするための条項です。
ですので、具体的に想定される問題は、たとえば歌の歌詞の一部を勝手に変えられて自分の歌についての誤解が広まっているので、公表を差しとめたい、というような場合だと思います。

同一性保持権はそもそも著作者人格権という、著作者にしか保持できない権利の一部で、著作権とは異なります。
(著作権は譲渡や委託が可能ですが、著作者人格権はそれができません)
著作者人格権は著作者の尊厳を守るためのものであり、著作権では勘案される経済的に損失が生まれるか否か、という観点にはまったく関係なく保護されます。
しかし、それゆえに、その改変によってオリジナルのイメージが損なわれた、というようなケース以外には、なかなか適応が難しいのではないか、と思います。


以上から、トレパクだと騒がれている事案を考えてみると、、、

デザイナーの服のデザインや背景のインテリアデザインなどは、人の体のポーズに比べると比較的オリジナリティを証明しやすいので、問題になりやすい一面があると思います。
人の体のポーズでも、一瞬ではなく連続した振り付けなどはオリジナリティを証明しやすくなるかもしれません。
ただ、音楽でも、数小節ならまるまる既存の曲とメロディがかぶっても盗作にはならないとされていますし、数秒ずつ細切れでコピーされて全体に散りばめられた場合には音楽の場合ほぼ盗作認定は不可能なので(それでアウトならほとんどの楽曲がアウトになってしまう)、振り付けの場合にも同様の制限がかかる可能性はあるかと思います。
もちろん、最終的な作品としての写真や動画の中に、写真家や動画を撮影したカメラマンの創意工夫が加えられていれば、その部分でも写真家・カメラマンの権利を主張することは可能と思います。

しかし、いずれにしても、これで盗用されたと感じた側が訴えを起こして勝訴するのは、実際には結構難しいのではないかと思います。
服のデザインは完全にコピーしている、と認められれば勝てるかもしれませんが、多少変更を加えていたり、別のアイテムが追加されていたりすると、司法の判断によっては難しいかもしれません。
インテリアデザインはアイテムが多いので、単純に組み合わせの多彩さから偶然の一致というには難しく、オリジナリティを証明しすいかもしれませんが。
漫画から漫画への模倣の場合は、何もかも同じで顔だけ変えているような場合にはもちろん原作者の主張が通るでしょうが、そうでない場合には、オリジナルと目される漫画の方に、ストーリー運びやコマ割り、表現方法などの部分でその作家独自の表現があり、その表現も含めて模倣されているかが問題になると思います。

以上のような理由から、このようなケースを法律で一律に縛ることはおそらく難しく、それゆえ、このような問題がおきたときには、示談で解決、ということにならざるを得ないのだと思います。

著作権といえば、違法コピー問題がやはり一番注目されるため、コピーした時点で著作権違反、やった時点で犯罪者、みたいな扱いで巷でも言われていますし、私もそう思っていました。
しかし、実際には、著作権には「コピー」のような「行為」そのもので違反か否かを判断することができる部分もありますが、当事者同士が話し合って落としどころを決めるしかないような案件がたくさんあります。
著作権違反かもしれない、という案件がみつかったからといって、すぐに犯罪扱いするのは危険です。

私が関わったのは音楽の著作権だけですが、いろいろ知るにつれ、当事者同士が合意に至ることが著作権法の一番の目的であって、やみくもに条項をあてはめて誰かを犯罪者にするための法律ではないのだ、ということが、わかりました。

著作権法は万全ではありません。著作権法に明示されていないようなケースについては、訴える側と訴えられた側が話し合いで解決する、どうしても合意できなければ裁判、ということになります。
もともと、著作権というのは知的財産権のうちの一つですから、当事者同士が納得すればそれで終わり、という性質のものです。


3)放送事業者の権利について

放送事業者の権利についてですが、動画の場合、放送事業者の権利として著作隣接権が生まれます。
しかし、これはあくまで、オリジナルの動画の放送に対してしか適用されません。ですので、放送した動画を(そのまま素材として使用するのではなく)真似て撮影した動画を公表した場合、放送事業者の権利はまったく侵害されません。
ですので、トレースに関していえば、放送事業者になにかしらの許可をとる必要はないと思います。



4)著作権について発言できるのは誰か

以上をふまえて、私がこの「トレパク」問題について、一番疑問に思うことは、「なぜ著作権を有していない第三者が、当事者同士の問題についてとやかく言うのか?」ということです。
さらに、著作権を有していない人が、「謝罪しろ」と声を上げるのに至っては、おそらく著作権が財産権であることをご存知ないのだろう、と思います。

私自身、昔は著作権が財産権であることを知らず、そもそも財産権がどういうものか知りませんでしたので、えらそうなことは言えませんが。
しかし、そのことを知っているはずの企業が、企業イメージを優先した結果、トレパク騒動で炎上するたびに簡単に謝罪してしまうことに、強く疑問を感じます。

著作権違反を犯した場合、権利者には謝罪すべきでしょうが、それ以外の人に謝罪する必要はありません。著作権は完全に当事者同士、二者間の問題だからです。
トレパク騒動で騒がれて売り上げが落ち、関連企業に迷惑をかけた、というのなら、本当に謝罪すべきなのは、口をはさむ権利がないのに「トレパクだ」「謝罪しろ」と騒ぎ、炎上させた第三者です。
トレパクの可能性があるカットについて情報をもらったことに感謝するのはやったらいいと思いますし、「著作者との合意により、〇〇のシーンは差し替えとなりました」くらいなら、報告すれば作品のFANは安心するでしょうが、それすら義務ではありません。舞台裏を全部明かす必要がないのと同じことで、舞台裏が見えないことでその作品を見限るかどうかはそれぞれの視聴者が決めることです。
企業は、モンスター顧客より、まずは一緒に仕事をするスタッフの尊厳を守るべきだと思います。

著作権の所有者は、自分の作品が模倣されることについて、訴える権利もありますが、黙認する権利もあります。
2016年12月現在、著作権違反は親告罪です。
これは、その「許可」が、かならずしも事前に得られていなくても良いことを意味します。事後承諾になってしまっても、権利者がOKを出してくれれば具体的な問題は発生しません。

もちろん、許可が出なかった場合の痛手や、相手へのリスペクトを考えたら、事前に許可を得るべきなのは言うまでもありませんし、著作権法の理念を考えてもそうすべきです。
しかし、次の「著作権の悪用」の項でも触れるように、実は全てのケースに対して事前に許可を得るのは不可能です。
さらに、トレスに至っては、どこからが著作権侵害になるのかの判断が難しいという問題があります。
制作側がOKと思っても、誰かが自分の著作権を侵害された、と訴えてくることはあり得るでしょう。
現実には、著作権侵害を訴えて裁判を起こしても敗訴するケースはたくさんあり、そういうケースを知っている製作側が、最初からこれは著作権侵害には該当しない、と判断して許可を求めずに使用することもあるでしょう。

訴えが製作者に届いた時点できちんと話し合いに応じ、対価を支払って使用権を買うなり、間に専門家に入ってもらって客観的に著作権侵害が発生していないことを説明するなりして、相手がそれを受け入れてくれれば良し。
対応を間違って相手を怒らせれば話し合いが長引いて和解にこぎつけるのが大変になる、あるいは裁判となって法廷で決着をつける、という話であって、これはあくまで当事者同士の問題にすぎません。
著作権を有していない第三者には、もともと口をはさむ余地はないものです。

著作権違反は、著作者が違反を訴えて初めて成立する違反です。
そして、もう一つ大切なことは、著作権とは、著作権をもつ人間以外の第三者には違反を訴えることができない(第三者による著作者の権利の代弁は許されない)権利だということです。
このことは、たとえばYouTubeで違反動画を見つけても、その違反動画の権利保持者でない限り、違反通知すらできない、といったシステムで、すでにご存知の方もいらっしゃると思います。

ですので、著作権者が違反を訴えていない時点で、第三者が違反を糾弾するのは、法的にいえば、起訴が決定していない時点で捜査線状に上がっている誰かを糾弾するのと同じことであると、私は思います。

たとえば、自分が受けとるべき財産について、まったく見も知らない誰かが勝手に誰がいくら受け取るべきだとか、だれだれの許可を得るべきだとか、ネット上で騒がれたら、どんな気持ちがするでしょうか。
そのことで、周囲との関係がうまくいかなくなるかもしれません。
内々に話をすすめるつもりだったのに、明るみに出ることでかえって手続きが煩雑になることもあるかもしれません。
私なら「私の権利なのに、なぜ私が会ったこともない第三者が勝手にネットで議論しているのか、協力が必要ならこちらから情報発信して協力要請するから、それまで行動を起こすのは待って欲しい」と思うと思います。

もちろん、これはあくまで私の意見で、模倣されたと感じる作家の皆様の意見を代表するつもりは毛頭ありません。
しかし、著作権法との兼ね合いを考えると、当事者である原作者(権利者)に著作権違反の疑いがあるコンテンツを知らせるくらいのことはしても良いと思いますが、その先どう行動するかは、権利者の判断に委ねるべきなのではないか?と思います。

まとめると、

  1. この絵はAさんの絵(写真)をトレースしているように見える、と呟いたり、ブログに比較画像を上げる
  2. Aさんに、トレースが行われたと思われる絵について報告する

というところまでは、あくまで自分の意見を表明するだけなので原作者の権利侵害にはあたりませんが、

  1. この絵はAさんの絵(写真)のトレパク、著作権違反だと断言して非難する
  2. 制作会社側に詳細の公表を要求する

の2つは、原作者だけが持つ権利ですので、他人が行使することはできない、ということです。
3.は著作権違反とみなすかどうかの決定権を握っているのは原作者だけですし、4.についても、原作者が内々に解決したいと思っていた場合の選択肢を狭めるからです。


こういうことを書くと、著作者は今後の自分の仕事への影響を考えて簡単には訴えることができないのだ、という批判もあるだろうことは重々承知しています。
しかし、著作権とは、財産権の一部です。
財産は自分で守らなければなりません。家や土地を見知らぬ誰かに守ってもらうことができないように、著作権も、自分で守る意思を持たなかったら、誰にも守ってもらえないものです。
多くの声が必要なら、ネット上なりなんなりで、拡散の協力を頼めば良いですが、あくまで、世論に動かされてそれに乗っかるのではなく、著作者が自分の作品への誇りをかけて、主導者であるべきだと、私は思います。

著作者が、著作権違反に対して声を上げるということは、自分の作品に対する覚悟を示すことでもあります。
自分は誰の真似もしていない、自分の労力と時間と経験と、インスピレーションの全てを注ぎ込んで、ようやくこの作品は生まれたのだ、という自信と自負を示すこと。
そして、同時に、その主張が認められなかったときには、自分の作品のオリジナリティが否定される結果を受け入れる、というリスクも背負うものです。
そうでなければ、他人の創作に対して、なにか物申すことなどできないはずです。

だからこそ、私は、そのような覚悟のない第三者が、著作者の権利を代弁する行為に、なんとも言えない違和感を感じるのだと思います。


5)著作権の悪用について

以前こちらの記事でキレてぶちまけたことがありますが、著作権というのは、その性質上、悪用ができてしまいます。
(リンク先の記事は2013年のもので多少古いです。今はYouTubeも多少システムを改善しているようです)

どういうことかというと、自分が「著作権を侵害された」と思ったら、訴えるだけなら誰にでも権利がある、ということ、そして、それに異を唱えないことで、自動的に相手の主張を認めることになるケースが存在する、ということです。

これを利用して、2013年ごろ、YouTubeで広告料の荒稼ぎをする団体がいくつも現れました。
つまり、手当たり次第に著作権違反の申告をし、申告した相手がそれに気づいて反論してくるまでの間、自分に収入が入る広告を表示させてしまうのです。

気づいた人は違反報告が根拠のないものであることをYouTube側に通達して広告を削除できますが、気づかない人も多いでしょうし、知らない団体から文句をつけられたことに怯えてしまって、もともと使用していた楽曲をとりやめ、YouTubeが提供する楽曲に変えてしまった、などの例もあります。

ここまでくると、完全に著作権の逆侵害の様相ですが、著作権が財産権の一部であって、基本訴える側と訴えられる側の取り決めでどんな結果もあり得るからこそ、そういうことが可能なのです。

二者間の財産をめぐる合意に、「こうあるべき」は存在しません。
訴えられたときに、自分が正しいという主張を貫けなければ、相手の主張を飲むしかありません。
いくら外部の人間が見て「それはおかしい」と思っても、当事者間で合意が得られたのなら、第三者がとやかく言える話ではありません。

トレパク炎上問題で、私が一番危惧するのは、この部分です。
先のYouTubeの例は、まだ著作権を持っている(と主張する)団体によって行われていましたが、トレパク騒動は、その著作権すら持っていない人々によって煽られ、オリジナルの作者(だと一方的に噂をたてられている人々)の意思に関係なく炎上し、その炎上を食い止めるために企業が折れる、という事態に陥っています。
もちろん全てがそうではなく、あきらかに著作権違反、というケースもあるのは承知していますが、それですら、権利者がそれを違反だと申告しなければ、外野が口をはさむような問題ではないのです。

私は、これも、著作権の悪用の形のひとつなのではないか、と思っています。



以上、漫画やアニメのトレース問題について、以前から考えていたこともあり、雑感をまとめてみました。
素人の雑感ですので、間違いや思い違いは多々あると思います。その際は、あまり喧嘩腰にならずに(笑)ご指摘いただければ幸いです。

私は多少音楽の著作権について関わる機会があり、その際に、音楽を創作される方々や、ときには出版社の方々でさえ、著作権法をあまりよくご存知ないとおもわれる現場をいくつか拝見しました。そのなかで、よく分からないがゆえに、炎上を恐れて必要以上に自分たちの権利を制限している、と感じることもいくつかありました。

もちろん私自身、ただの門前の小僧で詳しくはほとんどわかっていません。
私の理解が甘いのは私がポンコツなせいですが、一方で、著作権、知的財産権はそう簡単に全貌が見えるような権利ではないことも事実です。ちょっとwikiを読んだくらいでは理解は難しいです。
ネットで安易に他人の著作権について議論する前に、やはりきちんと自分がどのような権利について語ろうとしているのか、勉強すべきではないかな、と思います。

あまり著作権法に詳しくない製作者の方が、やはりあまり詳しくない第三者のネットへの書き込みによる炎上のために、本来手放さなくても良い権利を手放してしまったり、自粛してしまったり、ということが常習化すると、クリエイターの現場が萎縮してしまうのではないか、ということを危惧しています。

私のような素人ではなく、専門家の方々に、この問題についてきちんと議論をしていただきたい、と切に願うところです。

※コメント欄は開けておきますが、実はこのブログほとんど自分でも見にきてないので、レスは大幅に遅れることがあります。また、内容によってはかならずレスができるともお約束できません。ご容赦ください。


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# by lily_lila | 2016-12-28 10:17 | 著作権関連 | Comments(0)
アメリカで納豆を作る
別にアメリカじゃなくても納豆は自作できますが(笑)

大豆納豆1パックとミキサー、玉ねぎのネット、ターキー用デジタル温度計、圧力鍋、オーブンがあれば簡単に大量の納豆が作れます!

納豆1パックすらも手に入らない、という方は日本からドライ納豆菌を買えばOK。
※圧力釜とオーブンはなくてもできます。
※温度計は、普通のアルコール温度計でもOK。

納豆キムチ+塩昆布のゴールデンコンビにハマっている人間にとって、3パック3ドル近くする納豆を毎回買うのは大変家計に辛いです。

というわけで、アメリカに来てからというもの、納豆は自作しています。
今でこそ「納豆、自作」のキーワードで検索すれば山ほどレシピがひっかかりますが、10年前はそんなにありませんでした。
当時見つけて参考にさせていただいたサイトをぜひ引用したかったのですが、見つからず、、(汗)そういうわけで、このレシピは私のオリジナルではありませんが、引用元紹介できなくてゴメンナサイ。


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# by lily_lila | 2016-05-04 16:48 | 渡米生活...食 | Comments(0)
ビザ滞在者の免許の更新
J1の5年を使いきり、H1Bの6年を使いきってアメリカ滞在11年になりました。
この6月にH1Bの期限が切れるのですが、6年間でアメリカ国外にいた日数が400日超えていたので、その分を取り返す申請を只今トライ中です。
結果はどう出るかわかりませんが(秘書さんは大丈夫なはずだと言っていた)、その経過はまた別記事に掲載するとして…

問題は、H1B失効のわずか20日前に運転免許が切れてしまうことです…。
渡米1年目に免許を取得、2年後に更新、で、当時はビザ滞在者でも8年の免許がもらえました。
今回は更新しても20日後にはH1Bが切れるから、さすがに8年は無理だろうな〜と思いつつ、20日とはいえ免許ないと色々困るので、とりあえず更新に行ってきました。

で、DVMのホームページに書いてある書類揃えて更新に行ったのに、I-94をプリントしたものが必要と言われて一度家に戻り、ようやく発行までこぎつけたわけですが、、
(これ、紙のI-94が廃止されてから皆さんひっかかっている模様。確かにDVMのホームページには合法に滞在している証拠の書類を持って来い、と書いてあるのだけど、パスポートとビザだけではダメで、I-94も必要ということの模様です。)

なんと、しっかりH1Bの期限までたった20日間延長した運転免許を発行してくれました…(がっくし)。

34ドルも払ったのに(涙)

まあ、とっとと手続きをして、こうなる前に残り1年以上のビザに変えておかなかった自分が悪いので、久々の渡米生活ネタのために払ったと思っておこう(涙)

さて、もし最後の延長が認められたとして、その場合おそらく400日ほど滞在日数が追加されるわけですが、その場合再度更新してもギリギリ滞在期限までの免許しか出ないのか、今度は1年以上あるからまた8年出してもらえるのか、興味のあるところです。(ま、多分8年は無理だな〜)

それよりも今は、延長の申請が失効までに間に合うのかを心配すべきかもしれないけど、、、
全然大学から音沙汰がない……
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# by lily_lila | 2016-04-27 04:47 | 渡米生活...手続・契約・交渉 | Comments(0)
メール自動転送でスパムブラックリストに載るかも、という話
ある非営利団体のドメイン、ウェブ管理を引き継いだのですが、引き継がれた当初から、問題がありました。
それは、その団体のドメイン付きのメールアドレスからメールを送ると、ほとんどの受信者(のメールサーバ)から「送信サーバはスパムブラックリストに登録されているので、受け取りません」と拒否される、という問題です。
非営利団体ですからイメージも大事なのに、メール送信元がスパム認定されているというのは非常にまずいですし、そもそも大変不便です。

まあ、なんでこういうことが起きるのかというと、要するに、うちの団体が借りているサーバのユーザーの中に、スパムメールをバラまいている輩がいる、という話です。
意図的にやっているかもしれないし、知らないうちにアカウントを乗っ取られて、誰かにいいように使われているかもしれません。
…とまあ、ここまでは大抵の方がご存知だと思いますが、実はこれに加えて、第三の可能性がある、という話です。

で、おそろしいことに、多くの人が、自分でも知らないうちに、この「第三のケース」に当てはまっているおそれがあるのです。

それは、「自動転送設定」。

自分が運営しているドメインのメールアドレス宛に来たメールを、問答無用でgmailなどのフリーメールや、自分のプロバイダアカウントに転送、とかやってませんか??

もし、ドメイン宛に来たメールに大量にスパムメールが混じっていると、そのスパムメールも、gmailやプロバイダメールに転送されます。
ところが、最近は、メールサーバー側で迷惑メールを判断する機能を提供することが多くなりましたね。
gmailやyahooメールでも、勝手にスパム判断して迷惑メールボックスに突っ込みます。
しかし、これを消すときに、わざわざ自分のドメインから転送されたものだけ「スパムではない」とチェックしてから消す人は、どのくらいいるでしょうか?

多くは、そのまま放置して自然にサーバーに消されるのを待つだけでしょうが、ここに問題があります。
それは、そのスパムメールは、自分の運営するドメインから転送されてきた、という事実と、それが「迷惑メールである」と認定された、という事実です。
そうすると、その転送メールを受け取るメールサーバー側としては、そのドメインが結びつけられているレンタルホスティングサーバをスパマーと見なし、自社のブラックリストに追加してしまいます。
とくに数が多い場合は、トラフィックを妨害するとして、公開スパムブラックリストへの掲載も考えるかもしれません。
一度そうなると大変です。これらの公開スパムブラックリストは、多くのプロバイダメールも参考にしていますので、これまで普通に相手に届いていたメールも、途端に届かなくなります。
勿論、同じホスティングサーバをレンタルしている全てのユーザーのメールが、同じ憂き目に遭いますので、大変迷惑をかけることになります

「ちょっと待てよ、なんで転送屋を捕まえるんだ、本当の送信元を割り出してそっちを登録しろよ!!」

…と、まあ、思いますよね?
ところが、それは難しいのです。それは、ひとつでも別のサーバー(この場合、自分で借りているホスティングサーバ)を経由してしまうと、メールのヘッダを書き換えることは可能だからです。
というわけで、基本的には、スパムメールのヘッダー情報は、直前のサーバーまでしか100%信頼できないのです。

なので、「クソスパマー、死ね!!!」と中指おっ立てる前に、自分が借りているレンタルホスティングサーバから、大量のスパムを他社メールアドレス宛に転送していないか、我が身を振り返る必要があります。


と、まあ、なんか知ったようなことを書いていますが、実は私もお恥ずかしながら、この話知りませんでした(汗)。
とにかく、現在管理しているドメインからのメールが他社POPサーバに跳ね返されてしまうので、借りていたホスティングサーバのサポートに、この状況をなんとかしてもらえないか、何度も頼んでみました。

しかし、返答は「共用サーバなのでそういうことは起こり得る。こちらもブラックリストに載ったら、解除申請を出しているので、数日たったらまた試して欲しい」と言うばかり。
勿論数日待ってみたけど、まったく変化はありません。そもそも原因となっているスパムを止めないで解除申請しても、またすぐにもとの木阿弥です。
それで、ためしに、「まだ契約期間が残っているから、御社の持っている別のサーバーに引っ越しできないか」と聞いてみたのですが、「どこに引っ越しても同じことは起こり得る」というだけで何の代替案もナシ。
金とってるサービスなのにそれでええんかい!! と思いますが、まあ、それがアメリカクオリティです。

それで、ブチキレてもうサーバー引っ越しする! と決意し、他のサーバの候補を探していたところ、arvixeのサポートフォーラムでこんな記事をみつけたわけです。

>http://forum.arvixe.com/smf/resellers/blacklists/
このなかの、

The problem with these blocks is that it is based on customer complaints and the complaints that we receive are 99.9% forwarded emails that clients forward through email forwarding. i.e. when a spam email comes to their account on our servers and gets forwarded to their other accounts (through email forward), those ISP's considers our server as source of spam instead of the original server.

これを読むと、少なくともArvixeに「スパムを送っている」として報告されたスパムメールの99.9%が、実はArvixeのサーバから直接送られたものではなく、どこかから送られてきて、Arvixeのサーバーから別のメールアドレスに転送されていたものだ、ということが読み取れます。
つまり、この場合、「誰か意図的にスパムを送っている悪いやつがいる!」という認識は、完全に間違いだ、ということです。
実際に、このページの上の方に、ピッツバーグ大学のメールサーバーが、これが原因でスパマー認定された件についての事例が上げられています。

というわけで、スパムはどうせメーラーで迷惑メールボックスに行くからいいや、なんて放置せずに、やはりサーバーのスパムフィルタで徹底的に切らなくてはなりません
そういうことが怖くてできないアカウントは、基本方針として他所のサーバーに転送はしない、ということを徹底する必要があります。

また、独自ドメインにきたメールで、存在しないメールアカウントに来たメールは受け取らない(SMTP更新時にエラーを返す)設定にしておくのも大事です。

まあ、そのほかにもArvixeのサポートの返答は色々行き届いていたので、結局引っ越し先はArvixeにしました。(もしどうしてもスパム問題が解決しなかったら、別のサーバへの引っ越しや、問題を特定して解決後にサーバのIPを変更するとか、色々対策を講じてくれるらしい。)
いまのところ、快調です。
実際の引っ越しの手続きについては、以下の記事で。

アメリカでホスティングサーバを借りる(サーバ引っ越し)



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# by lily_lila | 2015-05-09 03:57 | wordpress,web | Comments(0)
アメリカでホスティングサーバを借りる(サーバ引っ越し)
こちらで非営利団体のウェブ管理を引き継いだら、色々ホスティングサーバに不満があったので、サーバ乗り換えをしました。

アメリカに限らず日本でもそうですが、この御時世、安くて機能豊富なサーバはいくらでもあります。
問題は、その状態がいつまで続くか? という点です。
最初選ぶときは、勿論その時点でのユーザー評価が高いサーバを選ぶわけですが、今よくても、優秀なサポートが逃げてグダグダになったとか、会社がつぶれた、吸収された、、とか、アメリカならいくらでもありそうです。
それ以外でも、共用サーバなら同居アカウントにひどいスパマーがいるとか、やたら重いスクリプトばかり走らせる奴がいるとか、色々な理由で「快適→最悪」に転げ落ちるなんてのは日常茶飯。

というわけで、基本、ホスティング会社は数年ごとに見直す、ということを念頭にサイト設計をするのが良いと思います。Wordpressなら、以下の記事に書いたとおり、UpdraftPlusあたりを使ってサイトのバックアップをとっておくと、リストアも引っ越しも大変簡単です。

Wordpressの便利なバックアップ/リストアプラグイン - UpdraftPlus
Wordpressの便利なバックアップ/リストアプラグイン - UpdraftPlus リストア編 ←引っ越しもこれでOK

1)引っ越し先を探す

さて、前置きが長くなりましたが、色々探して、結局引っ越し先はarvixeにすることにしました。

http://www.arvixe.com/

2016/4/26追記
やっぱりというか、arvixeは昨年秋からせっかくのサポート掲示板を廃止し、フツウの安サーバ会社になりました。サーバ本体はそこそこ安定しているのだけど、サーバで動いているDNSが結構な頻度で応答不良に陥る。サポートは、連絡すればそこそこ迅速に動いてくれますが、独自ドメインで運用するなら、別の会社をお勧めします。


決め手となったのは、以下のポイントです。
  • 値段は1ヶ月5ドル以内
  • Linuxベース
  • ssh shellが使える
  • サポートの返信を読むと、そこそこきちんと問題と対策を説明してくれている
  • 60日以内なら全額返金解約可能
  • ドメイン料が1ドメインのみタダ
  • cPanelが使える


まず、先にも書いたとおり、どうせダメになったらすぐに引っ越しなのだから、最悪年間契約の残りを諦めてもあまり財布に痛くないサーバーでないとダメ。そうすると1ヶ月5ドルくらいでなんとかしたい。

Linuxベース、SSH Shellは多くの人には縁のない話だと思います(私には大事ですが)。
ただし、Shell Loginを許すサーバーは、それを使って悪いことをしようとするユーザーも惹き付けてしまうので、ホスティング会社のテクニカルチームがそのへんのセキュリティ対策を常時万全に整えている、というのが絶対条件です。で、そのへんそこそこ信用できるかどうかは、まあ、サポートの返信内容を読むしかない、というところです。サポートの記事を検索しても古い日付のものしか出てこないような会社は、多分もう優秀なテクニシャンがいないので、避けた方が吉。

cPanelというのは、アメリカのホスティングサーバでは結構使われているっぽい管理パネルです。操作も簡単。あまり何もかも手で設定しなければならんようだと厳しいので、ある程度の管理サポートパネルはあった法が良い。スパムメールフィルタもついてます。

ドメイン料がタダ、というのも、この値段を考えると有り難い。まあ最近ドメインは安いものも多いですから、今の管理会社で文句ない場合は無理に移管する必要もないですが、私は旧サーバ会社とは完全にオサラバしたいのでドメインも移管することにしました。

あとは無料期間または返金可能期間の有無。これは絶対に必要です。というのは、まずアカウントをとってみて、割り当てられたサーバーが、メールのSPAM black listに載っていないか確認する必要があるからです。
アカウントを取得したら、サーバーのIPまたはドメインネームが書かれたメールが届きますので、それをたとえば以下のサイトなどに入力して、そのサーバがブラックリストに乗っているかをチェックします。

http://www.blacklistalert.org/

まあ、共用サーバだと1個くらいひっかかることは結構あるのですが、何度試しても常時沢山スパム認定されていたらもうその会社ごと諦めた方がいいです。そういう状態を放置している会社のテクニカルチームは、多分まともに仕事してません。
また、こういうサイトの情報は、結構短時間で変わるので、1度だけでなく何度か日を置いて試した方がいいです。

2) ドメイン設定変更

さて、引っ越し先が決まったら、新サーバに旧サーバーの設定内容をコピーします(メールなど)。
Wordpressはファイルだけ持っていってもダメで、データベースもコピーが必要なので注意。
Wordpressの便利なバックアップ/リストアプラグイン - UpdraftPlus
Wordpressの便利なバックアップ/リストアプラグイン - UpdraftPlus リストア編

ここまで済んだら、まず旧サーバで管理されている独自ドメインのDNSサーバ設定を、新サーバに向けます。
新サーバのDNS情報は、サーバを契約したときに通知されていると思いますが、もしわからなかったらサポートに聞きます。DNSの設定方法は、旧サーバのヘルプを見て下さい。
また、もし独自ドメインをまた別の会社で管理していたら、そちらで設定を行います。

ドメインの管理を移管しない場合は、ここで作業は終わりです。

【Arvixeの場合】

Arvixeで新しくホスティングサーバを契約すると、次のような情報を含むメールが送られてきます。

Domain Name Server 1: ns1.●●●.arvixe.com
Domain Name Server 2: ns2.●●●.arvixe.com
Domain Name Server 1 IP: 162.xxx.xxx.xxx
Domain Name Server 2 IP: 198.xxx.xx.xxx

で、じゃあ、旧ドメインサーバの設定は、とりあえず1番目のサーバー(162.xxx.xxx.xxx)を設定すればいいわけね!
……なんて早合点すると、ハマります。
設定完了メールを注意深く読むと、かなり下の方に以下の項目があります。

Shared IP Information (Advanced)

If you are going to be using your own nameservers and you have not purchased a dedicated IP for this account, Use the following IP address to setup your A record.
Server's Shared IP :
198.xxx.xx.xxx

サーバーまるごと1台借りるとかしない限り、所謂共有サーバ(Shared IP)での運用になります。その場合は、Server's Shared IPをAレコードにセットしろ、と明記してあります…。
というわけで、正解は、2番目のネームサーバを使う、でした。
私は間違って1番目のアドレスを設定してしまったため、別のページに転送されてサイトがまったく見えなくなりました……。

3) ドメインの移管

さて、ドメインの移管をする前に、まず2)のドメイン設定の結果がちゃんと反映されて、きちんと新サーバでホームページが見えるか、メールが受け取れるかを確認しておきましょう。2)のドメイン設定から最大24時間ほどかかります。

次に、移管作業に入る前に、WHOIS情報を確認します。
WHOIS検索は検索エンジンで探せばいくらでもみつかります。自分のドメインを入力し、WHOIS情報の中の連絡先メールアドレスが現在も確認できるアドレスになっているかをチェックします。

もし、もう使っていないアドレス(既に解約したプロバイダのメールアドレスなど)になっている場合は、移管作業に必要なメールが届きませんので、先にそちらのアドレスの変更を行います。
(ドメイン会社のアドレスが代理で公開されている場合は、ちゃんとメールが転送されるかサポートに確認しておく)

自分で変更できるようになっていればいいのですが、サポートに頼んで変えてもらった場合などは、もう一度WHOISをチェックして正しいメールアドレスになっているか確認するのを忘れないこと!
アメリカ人、アジア人の人名が入ると、ホント笑うしかないほど綴り間違えてくれますから……!!
(航空券の予約も要注意。国際便はそれだけで乗れなくなります。)

それが済んだら、旧サーバ(もしくはドメイン管理会社)に連絡をとり、ドメインの移管をしたいので、domain をunlockして、Authorization/EPP keyを教えて欲しい、と頼みます。
このAuthorization/EPP keyがないと、新しくドメインを管理してもらう会社が手続き出来ません。

あとは、新会社に、この情報を伝えて移行手続きをしてもらう、という手順です。

結論をいうと、多少問題もありましたが、引っ越しは無事に成功しました。
その間にいろいろ勉強したこともありましたので、それは以下の記事で。

「うちのホスティングサーバ、スパムブラックリストに登録されてる!」…それ、自分が原因かも、という話
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# by lily_lila | 2015-05-01 04:14 | 渡米生活...手続・契約・交渉 | Comments(0)
チャイコフスキーさんごめんなさい、の話(続:おすすめのピアノ協奏曲)
以前「おすすめのピアノ協奏曲」というエントリーを書いて、あの有名なチャイコフスキーの協奏曲第1番を「冒頭以外つまらん」と選外にしてしまったのですが、高木裕氏の「現在のピアノでショパンは弾けない」という本を読んでちょっと悪かったかな、と思いました(笑)。

今のピアノでショパンは弾けない (日経プレミアシリーズ)




えらく挑発的なタイトルの本ですが、内容は全然そんなことはなくて、非常に面白い本です。
というか、私の長年の疑問を一気に解決してくれました。

先のエントリで、私がおすすめ協奏曲を選んだ基準には、「オケとピアノが喧嘩していないか」というのが非常に大きく反映されています。
私は、「オーケストラ」と「ピアノ」の「協奏曲」が聞きたいのであって、ピアノがオケを捩じ伏せようとガンガン、キンキンがなりたてなければならないような曲は、そもそもオーケストレーションに問題がある、と思い込んでいました。

……が。

高木裕氏のこの本を読むと、チャイコフスキーの生きた時代にはピアノのポテンシャルがもっともっと高く、そんなに頑張らなくてもちゃんとオケを突き抜けて音が観客に伝わったのだ、ということがわかります。

それで、ようやく納得。
なぜホロヴィッツがあんなにも美しく自在にタッチを変えたり、内声を響かせたりできたのか。
(私自身は熱心なホロヴィッツのファンではありませんが、それでもやはり彼の表現力には大変驚かされます)
それと、レコーディングではかなり表現力があると思われても、コンサートではその表現の幅が狭く感じる気がするのは何故か。(多分緊張のせい? とか思っていたのだけど、なんとも腑に落ちませんでした)

懐古趣味も結構ですが(というか私もかなりその傾向がありますが)これだけホロヴィッツが神様扱いされていて、まあ凡人は真似るな、とは言われるでしょうけど、それでもあの音色や表現力の多彩さを後続のピアニストが目指さないわけがあるか?
そんなはずはないし、その後の職業ピアニストの数を考えたら、とうの昔に彼のレベルの表現力が再現できていて良いはずだ、とずっと思っていたのです。

ピアノは「工業製品」であり、ずっと進化し続けているということ。
そして、近年はコンサートに自分専用ピアノを「搬入」するだけの資金力がスポンサー側になくなってしまったために、誰でもその場で弾ける平均的な楽器しか使えなくなってしまった、というのがネックらしい。
そう考えれば、コンサートよりは調律にも指ならしにも時間がとれるレコーディングの出来と、コンサートの出来が違ってても不思議ではないです。

自前の楽器が使えれば、自分の表現力が最大限に発揮出来るように楽器をチューニングしたり、選んだりすることが出来ます。というか、弦楽器でも管楽器でも、ピアノの演奏家以外はほとんどそうですね。
曲によって楽器を持ち替えたり、弦を変えたり、なんてのは当たり前ですし、その楽器の癖もあります。
上の本には、ホロヴィッツが好んだ古いスタインウェイのピアノには、3本の弦をわざと長さを微妙に変え、完全にピッタリ合わせないことで音の減衰長を延ばし、更にタッチによって倍音も変えることができる仕組みになっていたことが書かれています。
現在は、このシステムはチューニングが難しいため、スタインウェイも取り入れていないそうです。

チャイコフスキーがこのようなハイスペックのピアノと、それを弾き熟せる熟練したピアニストを想定して曲を書いていたのなら、彼がイメージしていた「協奏曲」は、あの分厚いオーケストラを相手にしても十分にピアノの音が浮き上がってくるような、そんな音であったと思われます。
(まあ、この曲は書いた直後からピアニストに酷評されていますので、そうだとしても相当な名手を想定していた、ということになりますけど(笑))

というわけで、前言(ちょっとだけ)撤回。
チャイコンの1番が「最初だけ派手であとはつまらん」のは、もしかしたら現在のピアノがあまりよろしくないせいもあるかも、、、という話でした(笑)
(……まあ、それにしても、あまりアピーリングな感じはしないんですが、演奏家のポテンシャルというのは、そういうものを素晴らしい音楽にしてしまうところにあるわけで、、、)

ところで、この本、ピアノという楽器の進化の担い手を日本がアメリカから受け継いだのに、そのことに気づかずに進化をとめてしまった、という指摘がなされていて、大変ドキリとしました。
ピアノが「工業製品」であったおかげで、日本のヤマハが世界のヤマハになりました。
その過程で、自分達がピアノの進化のバトンタッチをされている、という自覚があれば、もっと現在は違う世界が開けていたかも知れない、と思うと、たしかに残念です。
(もっとも、最近のヤマハピアノは本当に良い音がするようになったと思いますので、そこは進化したのでしょうが…。)
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# by lily_lila | 2014-08-20 03:10 | 音楽 | Comments(0)
中国からの英文スパム ー ドメインネーム衝突回避勧告
ぱっと見スパムかどうか判別しづらいメールがきたので、備忘録。
(急いでいる方のために結論を先にいうと、返信するのは止めておいた方がいいと思います。)

(Please forward this to your CEO, because this is urgent. Thanks)

We are a Network Service Company which is the domain name registration center in Shanghai, China. On Jan 6, 2014, we received an application from Huake Ltd requested "xxx-xxx" as their internet keyword and China (CN) domain names. But after checking it, we find this name conflict with your company name or trademark. In order to deal with this matter better, it's necessary to send email to you and confirm whether this company is your distributor or business partner in China?

Kind regards
Simon Cheng


***************************************************
Simon Cheng
General Manager
YIGUAN (Headquarters)
Tel: +86-21-6191-8696
Mobile: +86-182-2195-1605
Fax: +86-21-6191-8697
f0064866_215588.png


文中の"xxx-xxx"は、私が管理しているドメイン名のうちの一つです。

このメールは、web上には公表していないアドレス宛に送られてきました。
つまり、メアド収集ロボットによる自動スパムよりは、多少手間をかけて送られてきています。
(実はオンラインで公開しているpdfにはメアドが書かれているので、そっちが検索エンジンにかかったのかも知れない。今度からメアドは画像にしよう…)
また、メールに書かれていたサイトにアクセスしてみると、どうやら実在する会社っぽく見えます(本当にまともな業務をやっているのかどうかは勿論知りません)。

用件は、要するに、こういうことです。

自分達は中国のドメインネーム登録サービス会社である。中国で"xxx-xxx.cn"等のドメインを取りたいと考えているHuake Ltd という会社があるが、調べたところ、あなたのドメインとconflict(衝突)していることがわかった。
この問題により良く対処するため、この会社が中国におけるあなたの関連会社もしくはビジネスパートナーかどうかを確かめる必要があり、メールした。


まあ、この英語がとてもビジネスをやるレベルのものではないことからして怪しいのですが、私自身これと大差ないレベルで国外のお客様とやり取りしていますので、そのままスパムゴミ箱に突っ込むのは怖い。
かといって、万が一生きているアドレス収拾のためのメアド収集スパムだったらと思うと、うかつに返事も出来ない。

いやらしいのは、この最初の一通目は、ただ「このHuake Ltdという会社はあなたの関連会社か」と訊いてるだけなんですよね。しかし、Huake Ltdなんてネットで検索してもひっかからんし(笑)。

で、まあ色々探したら、これらにわざと返信した勇者がいて、結局これは「中国でビジネスやりたいんだったら取られる前にドメインとるのをお勧めします」的なセールスだったことが判明しました

こちらのサイトに詳しいメールのやり取りがかかれています。

http://squelchdesign.com/web_design_newbury/chinese-domain-name-registration-scams/

これを見ると、客が釣れたとみるや、どんどん脅迫的な文章になっているのが分かります。
こんな感じ。


You must know domain name takes open registration, this is international domain name registration principle. So the company has right to register them. As a domain name registrar, we have no right to refuse their application. We aslo suggest this company should change another name but they stick to this name so if your company want to prevent anybody from using these domains, the only way is to register these CN/ASIA domains and internet keyword.


You must knowなんて、ビジネス文書に絶対使わないような表現ですよね。
つまり、ドメインネームの取得は早いもの勝ちなので、自分達にそれを阻止することは出来ない、止めたかったら、相手より先にあなたがとるしかない、という論旨です。

勿論その通りなんだけど、ここで脅されてOKしてしまうと、なんと.asia、.cnを含む4ドメイン(38.8 USD/ドメイン)、キーワード1つ(148 USD)で合計約340ドルだそうです!
ちなみに、日本ではcnドメインは2800円くらい。


ちなみに、この勇者の方(笑)は、何度も担当者が変わるのに、全く同じ英文のミスを犯していることから、実際は同一人物のなりすましメールだといっています。
同様に、会社名を変えたバージョンも複数存在するみたい。
記事の最後にUpdateとして、なりすましの可能性のある会社名や人名がリストされていますので、これに似たメールを受け取ったのだけど、微妙に会社名が違う、という方はチェックしてみて下さい。


というわけで、結論は、やっぱりスルーが一番、ということのようです。
Huake Ltd が実在する会社なのかどうかも、結局分からずじまいだし。

しかし、メールに書かれている内容はほとんど正しいので、ある程度有名なドメインを持っている方や、自分のドメインとTLDしか違わないドメインで全く異なるイメージのwebを作られたくない方は、ドメイン取得に関しては考慮の価値があるかも知れません。
これだけドメイン取得が安価になった現在、大して有名な企業でなくても、あまりよく知らない素人を相手にドメインを取得しておいて、あとで売りつけるなんてこともあるのかも知れん。コスト的にどうなのか、わかりませんが。

ただ、ドメインを押さえるなら、何もこの怪しげな会社を通す必要は全くなく、日本だったらムームードメインお名前.comあたりでは中国ドメインも扱っているようです。


ちなみに、うちは…どうするか思案中。
別に中国で事業をやる気はないんですが……
最近出版物やオンラインの無料公開物がぼちぼち出つつあるので、それを全部そのままパクられて、全く関係のない第三者になりすましの中国サイトを作られたりするのは、かなりイヤだなあ、と。
Huake Ltd がこのメールの差出人のでっち上げだったら全く問題ないんですが。

流石に、登録商標とって本家ドメインを乗っ取りにくるようなことはないでしょうが(そこまで利益の出る商売じゃないので)、ドメインはかなり値段が下がってきているので、現実にそういう攻撃をやられて、こちらのイメージを著しく損なうようなwebを作られちゃうと、困りますよね。
長い間使ってきたドメインを捨てるか、先方からドメインを買取るか、諦めて放置するか。
今のドメイン捨てるのはかなり痛い。メールアドレスも使えなくなるからなー。

個人事業で細々とやってるところにまでこんなメールがくるんだから、ホントある意味ネットって怖いです。
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# by lily_lila | 2014-01-08 03:00 | 渡米生活...英語 | Comments(7)
アメリカのオーケストラ
「おすすめのピアノ協奏曲」のエントリに、コメントがついた! (ちょっと嬉しいvv)
いや、サン=サーンスのピアノ協奏曲、ほんと良い曲ですから、きいてみて!(まだいうか)

さて、ここ数週間、wikiにリストされているアメリカのオーケストラのホームページを見まくりました。
その数、全部で150以上(笑)。
なにをしていたかというと、DM発送をかけるオーケストラの選定をしていたのです。
多分、業界の人はこんなリスト既にもっているんでしょうが、素人が飛び込み営業かけるんだったら、そのへんから手をつけるしかない、というわけで。
お陰で、どの州にどんな感じのオケがあるか、大体把握しました(笑)

どっかで既に書いたかもしれませんが、アメリカには、日本ほどアマオケはありません。
(というか、日本のアマオケの数は全世界と比べても突出して多いです)
そのかわり、中規模以上の市には、かなりの確率でプロ/セミプロのオーケストラがあります。
見た感じ、カテゴリーは以下のように分けられます。

1) クラシックのプログラムの公演が年に5回程度(秋〜春にかけて、1ヶ月に1回のペース)
+ ポップスのコンサートが年3回くらい(ハロウィン、クリスマス、あと1回くらい)
団員は、パートタイムで雇われているケースも多い。近くに大学の音楽科があれば、そこの学生が参加していることもある

2) クラシックの公演が年に15回以上、ポップスコンサートの数も同じくらい
団員はフルタイム契約のケースが多い。 このケースでは、音大生が参加している、というのは見なかった(と思う)。

3) ほとんどクラシック専門
所謂Big 5 (Boston Symphony, New York phil., Philadelphia, Chicago Symphony, Cleveland)とそれに準ずるオーケストラ。日本でもよく知られた名前ばかり。

で、日本と違って面白いのは、特にカテゴリの1、2において、Youth Orchestraに対する貢献が大変高いことです。というか、かなりの確率でユース・オーケストラが設置されていて、子供達と一緒に音楽をやる、ということが楽団の活動の柱の一つになっています。
というよりも、そういった形での地域に対する貢献を求められているからこそ、日本だったら絶対プロオケなんか出来ないよ! というレベルの小さな市にも、オーケストラがあったりするわけです。

(実際に、プロオケでもnon profitの団体が沢山あります。オーケストラの歴史を眺めてみると、住人のみなさんが、地域の文化レベルを維持するために、オーケストラが必要だと感じて、プロのプレイヤーが十数人集まってスタートした、という一文から始まるオーケストラが大変多い。)

地域に貢献という視点は、ポップス・コンサートの多さにも反映されています。
居住者はクラシックファンばかりではないですから、地元のみなさんが楽しいと思ってくれる音楽は積極的に演奏する、といった感じです。
また、めちゃくちゃ地方のオケなのに、その地方近辺の作曲家に曲を委嘱して世界初演をやっているオーケストラがいくつもありました。これは、本当にすごいな、と思う。

実は、こういった地方のオケで新曲を演奏する、というのは非常に大事なことです。
というのは、地方オケは、大抵その地方のFMラジオのクラシック専門チャンネルに枠を持っているからです。
私はWisconsinにいますが、ラジオからはしょっちゅうミルウォーキー交響楽団の演奏が流れています。
(下手すると、Big 5より聞く機会が多いかもしれない。時間帯にもよるかもだけど。)

実は、私が冒頭のサン=サーンスのピアノ協奏曲にすっかりハマったのは、このミルウォーキー交響楽団によるサン=サーンスのP協第3番を聴いたからでした。
なにしろ、日本ではまったく聴いた事のない曲だったので、「なにこのカッコイイ曲!!!」と大変驚いたのです。

地域の音楽教育貢献といえば、各地のFMのクラシックチャンネルの貢献度は計り知れません。
所謂有名どころに限らず、無名の埋もれた作曲家から、現代作曲家の新曲まで、次々と私の知らない曲を演奏してくれています。
しかも、その現代作曲家の曲に、割合に無調性音楽や実験音楽が少ないのです。これはアメリカに来て非常に驚いたことの一つです。

日本でもヨーロッパでも、現代作曲家というと、私はかなり敬遠してしまいます。
だって耳が疲れるんだもん………。きれいじゃないし。。。
しかし、上のような事情で、地方のオーケストラが作曲家に作品を委嘱するケースも多いアメリカでは、多分ある程度聴きやすくないとダメなんだと思う。(勿論大都市は別)
その結果、大変美しい現代音楽が生まれてきている。時々、「ああ、この曲は綺麗だな」と思う曲に出会います。
残念ながら、「この人の曲は鉄板!!」という作曲家はまだ見つけてないですけど。


……というわけで、
アメリカのオーケストラのホームページを眺めながら(大変な作業だった……今シーズンのプログラムをチェックして、プロオケかどうかを確認(普通はそんなことを書いてないから、オーディションをやっているかどうかと、Aboutの部分を読んで推測)、最後に住所を探す)、何故日本はこうならないんだろう、ということを考えてみた。

結論。

多分、アメリカのオケの役目は、日本ではブラスバンドがやっている!!!

ブラバンなら、演奏会の一部にポップス・ステージがあったりするし、皆積極的に曲を委嘱したりしてますよね。
なんか、そういう、観客と一緒に楽しもうぜ!! みたいな空気は、むしろ吹奏楽で根付いてしまった、という気がします。
いや、根付いてしまった、と書くと、あんまりいい印象じゃないな。。
しかし、その結果、オケがその分野で出遅れてしまったのではないか、と危惧します。

最近は、オケもポップスやってるところもあるし、別にそういう努力をしていないというわけではないんだけど、既に我々観客の方に、オーケストラはちょっとお固い、バンドの方が親しみやすい、といった固定観念がしみついてしまっているのではないかしら。
一度しみついた固定観念を払拭するのは簡単ではないですね。

というわけで、ひとつ提案。
地元の教育オケ、日本でもやったらどうですかね?
ユース・オーケストラは、都市にあるよりも、地方にある方がずっと威力を発揮すると思うんです。
プロの演奏家と一緒に活動できる小学校高学年〜高校生のオーケストラがあれば、そっちで活動しよう、という人は絶対増えると思う。
そうなれば、演奏会の公演回数も増やすことができます。子供が出ていたり、子供の楽器の先生が出ている演奏会となれば、きっと大人もついてくるでしょうから。

「プロオケもないのに、ユースなんてできない」ではないんですよ……。
アメリカのカテゴリ1、2のオケは、歴史をみると、皆最初はほんの10人〜15人ほどのプロやセミプロが集まって活動を始めてるんです。四重奏団から始まったところもあるくらいです。
で、彼等の最初の活動は、まさしく地元の人に音楽に触れる機会を提供することだった。
それは演奏だけではなくて、教育ということも含めてです。
もちろん、それが立派なフルオケになるまでには、何十年もかかるだろうし、淘汰もあると思う。
でも、それでも、音大から人を集めてくるんじゃなくて、地元から人を集めて、地元のためのオケを作れるようになったらいいだろうな、、、と思います。


ちなみに、これが今回DMで送ったセット。

RIMG0299

これをこんな風に箱につめて、、、

RIMG0300

上にお手紙をのっけて……

RIMG0297

フタして住所を書く。。

RIMG0298

まだこれで、2/3……
(これでも、フルタイムオーケストラと、曲目にマイナーな作曲家を挙げてるところだけを選別したんだけど……アメリカ プロオケ多過ぎ(TT))

RIMG0301

見た瞬間にポイされないよう、箱を大きくして(まあ、これはアメリカの郵便は結構雑なので、内容物を守る目的もある)、住所も手書きで書いてみたが、はたしてどのくらいのオケが真面目にみてくれるだろうか。。。
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# by lily_lila | 2013-08-19 13:41 | 音楽 | Comments(0)
引っ越したらSocial Security Officeに届けるべき?
久々に渡米ネタ。

アメリカで暮らしていると、ビザだとかSSNだとかにはどうしても神経質にならざるを得ないんですが…
家を引っ越したら、住所変更をあちこちに届けないといけない。
でないと、書類が送られてきた時に届きませんから。
こちらでは、人によっては毎年アパートを借り換えるという人もいるので(何故なら入居したその年はたいてい家賃が安いから)、公的書類の住所変更忘れて大事な通知が届かない、というのを経験したことがある人も少なくないと思います。

さて、では、引っ越し時に、Social Security Officeにも住所変更を届ける必要があるか、という問題。

答えは、今現在Medicareなりなんなり、社会保障でbenefitを受けていない人は必要なし、でした。

えっ、SSNなんて大事な書類で、それでもいいの?! と思いますが……
年に一度、Taxの申告をするときに、正しい住所で申告すればいいんだそうです。

しかし、その間にもたまにSocial Security Officeから書類が来ることはあります。
そういうときは、旧住所に送られちゃいます。
なので、転居したら、USPS(アメリカ版郵便局)の転送届けは出しとかんと駄目、ということですね。

なんだかなあ。。。。
普通にオンラインシステムがあるんだから、そこで逐一住所変更できりゃいいじゃん、って思うのは私だけ?
(現在Benefitを受け取ってる人は、そこから変更できるんだよ……)

もしまた引っ越しすることになったときに、うっかり忘れてSocial Security Officeに出向かないように備忘録。
(本日の待ち時間は1時間でした。。。たったそれだけ聞くのに1時間(涙))
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# by lily_lila | 2013-08-03 07:30 | 渡米生活...手続・契約・交渉 | Comments(3)
アメリカの空港で安い駐車場を探すには
空の旅の旅行、仕事でいくにしても、レジャーでいくにしても、面倒なのが荷物。
日本だと、宅配業者が行きも帰りも面倒をみてくれるサービスがあるんですが、アメリカはどうも簡単にはいきません。
空港に荷物を送るのは、昔はOKだったみたいなのですが、今はセキュリティの問題でダメ。
それに類似した民間のサービスはありますが、近くのホテル送りになったり、結構高い(300ドルくらいとられたり)ので、あまり積極的に利用したい金額ではないです。
空港から自宅へは、空港の中にUSPSやUPS, Fedexなんかのカウンターがあれば簡単ですが、そんな空港、私はみたことありません(笑)。

というわけで、次善の策は空港まで車でのりつけて、車置きっ放して帰りも車で帰る、というパターンです。
成田空港だと、ちょっと遠くまで行けば、空港まで送迎付きの一日500円のパーキングがありますね。
車社会のアメリカ、そういうサービスがないわけはない!

…と思って探してみたのだけど、最初は探し方が悪くて、なかなかみつかりませんでした。
シカゴのオヘア空港では、一番遠い駐車場でも一日9ドルとかで、ええ〜って感じです。
敗因は、日本式のパーキングサービスを念頭においていたことで、実はアメリカでは似たようなことをホテルがやっているんですね。
なるほど、ホテルなら、空港シャトルはもともとあるし、パーキング余ってるなら貸さない手はありません。

空港パーキング、以下のリンクで探せます。
http://globalairportparking.com/

ところで、これを探している間に、別のリンクに行き当たりました。
旅行日数によっては、上のパーキングサービスよりお得かもしれません。

http://www.parksleepfly.com/

これは、旅行の前に1泊、もしくは旅行の後に1泊(あるいは両方)することで、旅行中のパーキング代がタダになっちゃう、というプランなのです!
ホテルによっては、1泊80ドル程度で、21日分まではパーキング代込み、なんてのもあります。
(その後は大抵1日いくら、といった感じ)
2週間超えるような日程だったら、1日5ドル払うよりこっちの方が安くて、しかも無料1泊つき、みたいな感じです。

以上、アメリカでの空港パーキングの探し方、でした。
車の預け先も、ホテルならそのへんの平置き駐車場に預けるよりは安心だし(まあホテルのある地域によるかもだけど)、旅行の日程に余裕があるならよさそうなサービスです。

ただ、ホテルの駐車場だから、早めに予約しないと空きがなくなっちゃうかも、というところが、難点といえば難点ですね。

……さて、今度の旅行、パーキング、どうしようかな(笑)。
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# by lily_lila | 2013-05-20 13:51 | 渡米生活...住 | Comments(0)